【第二話】最初の出会い
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「誰だ……?」
びっくりしすぎて言葉が出てこなかったが、
ようやく疑問を投げかけることができた。
光と同時に現れたのは小さき少女だった。
――――少女の髪は白銀のように白く光っており、
頭の上のほうでポニーテールのように結んであり、
襟足と後ろ髪が同じ長さになるようにしている。
肌は病弱と疑うような白く透き通って、全体的に細い。
また服は地面にまで届きそうな長い純白の騎士風ドレスを着ている――――
「ん?なんだここは。」
俺の言葉に反応せずに周囲の状況を確かめている。
あたりをキョロキョロ見ては頭にはてなマークを浮かべ、ボーっとしている。
さすがにあちらから気づきそうもないので、もう一度、話しかけてみる。
「君は……いったい誰だ。」
敵か、害がないかどうかすらわからないのでとりあえず警戒した。
この少女は何か普通の人とは違う雰囲気を纏っているが、一体何なのだろうか。
それにしても、こちらが警戒しているにも関わらず、無防備である。
「わたしか?そのまえに、ひとになまえをきくときは、
まずはじぶんから、なのらなきゃいけないんだぜー。」
「なっ……。」
深い真紅の瞳をこちらに向けて、じっと見つめてくる。
絶句してしまった。まさかそんな答えが返ってくるとは予想していなかったからだ。
確かに相手から聞くには自分から名乗るのは礼儀だが、
普通そういうことを思ってても相手に言うのだろうか。
それよりも、自分の名前がないので、返す言葉を何にするか考える。
初対面の子に正直に自分が記憶喪失だと告げるのはどうなんだろうか。
「……。」
「なんだ、おまえ。そんなにでかいずーたいして、なすらなのれないのか。」
確かに15歳ぐらいの小さい身長の少女からしたら自分は大きいのだろう。
しかし、それは自分が大きいのではなく、少女が小さいからだ。
あれこれ考えているうちに、しびれを切らしたのか少女から言ってきた。
しかし、この少女は正直というか、気が強い性格のようだ。
ふんふふんと笑みを浮かべながら言ってやったぜという顔をしている。
少女に合わせるといったわけではないが、正直に話すことにした。
「実は――――。」
とにかく、この少女に俺が目覚めてからの経緯を簡単に伝える。
少女はいちいち反応していて、忙しそうだ。
伝え終わったぐらいに、軽くあたりを見渡してみるが、
「――――こうして戻ってみたが、どうやら君だけしかないみたいだ。」
「なっ!?それはほんとーか!?」
俺の記憶喪失で驚いているのか、化物のことで驚いているのか、
ペンダントのことで驚いているのか、とにかく少女は驚いている。
「ふーむ...きおくそーしつってやつなのかー。そいつはたいへんだな!」
満面の笑みでにゃははと笑いながら背中をバシバシ叩いてくる。
訂正、気が強くて正直な性格ではなく、ただの能天気のようだ。
「まぁ、そういうことだから名すら名乗れないんだ、すまないな。」
今までの経緯を簡単に教えたが、この少女はすぐにこう答えた。
「まぁ、それならしゃーないな!」
しかし、この少女、実に能天気である。いや、ポジティブ思考なだけなのか。
すると、また少女はあたりを見渡した。
「しかし、ここはどこだ?もりか?」
ここがどこだか気になるようだ。
自分が経緯を簡単に説明しているときもキョロキョロと辺りを見渡していた。
とりあえず、ここの場所の説明を簡単にすることにしよう。
「ここはハルフィードという村の近くの森だ。」
「ほえー、しらんむらだな。」
「まぁ、かくいう俺もよく知らないんだがな。」
この少女もハルフィードのことを知らないらしい。
当然ながらいきなり現れて出たきた場所を知っているなんてことは、
ほとんどないだろう。
すると、少女は一言、奇妙なことを尋ねてきた。
「ところで、わたしはなんだ?」
「は?」
一体この少女は何を言っているのだろうか。
いきなりのことで驚いたが少し考えてみる。
私は誰だ。これの意味することは一体どういうことだろうか。
「いや、わたしは……あるぇ?」
こちらが悩んでいる間に、少女も何やら考え込んでしまったようだ。
少しの間、沈黙が流れたが、考えていてもどうしようもないので、
沈黙を破るためにとにかく話しかけてみる。
「おい、大丈夫か?」
すると、自分とは思ってもいない言葉が返ってきた。
「なーなー、じぶんがなにものなのかわからないってどういうことだ?」
「なっ!?」
自分のことがわからない、ごくごく最近聞いた言葉だ。
少女の会話の雰囲気からまさかとは思っていたが、
まさか記憶喪失だとは思いもしなかった。
しかし、こういった深刻な内容にも関わらず、
少女はのほほんとボーっとしている。
さらにこの流れから嫌なことを察してしまった。
「……まさか、自分の名前もか?」
少女はにゃははと笑いながらはにかみながらこう答える。
「いや、でもじぶんのなまえぐらいはおぼえているぜ!」
「本当か?」
「あぁ、わたしのなまえは【イラ】だ。まぁ、それだけしかおぼえてないけどな!」
おまえとはちがうんだよ!って言いそうな勝ち誇った顔をしている。
どうやら、この少女はイラというらしい。
(イラか……。)
イラという名前を聞いてもどうやら自分の記憶には思い当たらないようだ。
自分の名前以外忘れてしまった白髪の少女、自分とは関係がないのだろうか。
しかし、大きな魔モノが落としていったペンダントから出た少女、
普通ではないことは確かだ。
何かこの少女と話すと手掛かりになると思ったんだが、外れだったようだ。
自分ががっくりと気を落としている矢先に、少女が話しかけてきた。
「なー、おまえ、きおくがないんだってな。これからどうするんだ。」
確かに、イラが言うように、これからどうするかを考えないといけない。
ここに手掛かりがないとわかった以上、長居する必要もない。
「とりあえず、町に戻って旅に出るんだと思う、まだ決めてはいないが。」
とにかく今は町に戻って村長に報告しなければならない。
そのあとに今後について村長に相談するとしよう。
「それなら、わたしもついていく!おまえもひとりだとなにかとさびしーだろ!」
「なっ!?」
突然の発言に驚いてしまい、絶句してしまった。
すると、続けてイラはこう言った。
「わたしもきおくがないんだ、
さっきからきおくのてがかりとなるものはさがしているが、ありそうにもない。
だから、おまえとたびをしてじぶんがなにものなのか、しるしかない!」
イラはさっきの能天気ぶりから一変して、決意がこもった眼差しを見せた。
自分が記憶喪失と分かった瞬間、なんとも言えない恐怖感に襲われる。
そういった現状を受け入れながらもイラは自分の記憶を探す決意をしたのだ。
また、さっきから話している途中に、
キョロキョロと辺りを見渡していたのは手掛かりを探すためだったのだろう。
そういった決意の眼差しを向けられては、嫌とは言えなくなってしまう。
「危険が伴う旅だ、俺だってさっき森の中でたくさんの魔モノに襲われた。
今度は魔モノだけじゃないかもしれない。それでも、来るのか?」
「ふふん、わたしをあなどるなよ。どうやら、なまえだけじゃなく、
『たたかいかた』もおぼえているらしいからな!」
イラは何やら意味深な言葉を発しながらふっとニヤリとした。
何かと不安ではあるが、このイラの調子を見るに大丈夫そうだ。
すると、イラが一つ提案してきた。
「なー、これからいっしょにこーどーするなかなんだ。
おたがいのよびながあったほうがべんりだろー?」
「呼び名?」
「そうだ、よびな!わたしはイラでいいが、おまえはなんとよべばいいんだ?」
といい、イラが悩み始めた。
確かにこれから旅を一緒にするのであれば、呼び名がないと何かと不便だ。
しかし、自分の名前を憶えていない以上、どうすることもできない。
そう考えていると、イラがなにか思いついたかのような顔をした。
「よし、きめた。おまえはきょーから【ハク】だ!よろしくなー、ハク。」
「……どうしてハクなんだ?」
いきなり自分の名前を告げられた時は驚愕したが、
それよりも理由を知りたかった。
どうしてハクという名前をイラは俺に付けたのだろうか。
「んー、そりゃーかみしろいし、なににもかんがえてなさそうだからな!」
(お前には言われたくねぇよ。)
と本気で思ってしまった。
しかし、名前自体はそんなに悪くもなく、理由を抜きにしたら無難である。
それ故に、嫌とも言い切れないので、仕方なく承諾した。
「まぁ、それでいいか。」
「よし、きまりだな!ハク。」
今日から自分の名前はハクになった、その時――。
再び本が光り始めた――――。
(またか……?)
イラが不思議そうにこちらを見ている。
イラを尻目に本を開くと最初のページに、
“絵本のような大きな城の絵が文字の横に大きく描かれた”
「今度は……絵か?」
やはり絵以外に描かれたものを探してもなにもない。
そして、絵を見ると静かに光が収まった。
一体この本は何なのだろうか、どういった条件で書かれ描かれていくのか。
様々な疑問しか残らない。
「さっきの本はなんだー!」
イラがなにやら興味を持ったかのように話しかけてきた。
しかし、まだここは安全とは言えないため、
とにかく村に帰ってから話すとイラを促す。
「よし、そうときまれば、むらだっけか、そこにむかうか!」
確かにここで立ち話をずっとするのもしょうがないし、
そろそろ戻らないと村長たちに心配をかけてしまう。
そう考えると早めに帰ったほうが良さそうだ。
「それなら、すぐにでも帰るとするか。準備はいいか?」
「らじゃまる!」
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「なんなくかえれたなー。」
本当に難なく帰り着くことができた。
凶暴化していた魔モノたちが帰り途中は気配すらもなく、
森全体が静かになっていた。
おそらく、あのでかい魔モノを倒したことが原因だろうか。
それでも、中には襲ってくる魔モノが出てきてはいた。
しかし――――。
「いやー、わたしのまじゅつでらくしょーだったな!」
そう、イラが出す光の球で一瞬にして片付いてしまうのだ。
イラが言うにはこれを【魔術】というらしいが、
自分で原理をわかっていないようだ。
そういうわけもあって、簡単に村に帰り着くことができたのだ。
「とにかく、村長の家に向かうか。」
「そだなー!」
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「村長、無事に戻りました。ご心配をおかけしました。」
とにかく、家の前待つ村長に軽く挨拶をした。
出発した時とは比べ物にならないくらい、
ぼろ雑巾のような格好をしている自分に恥ずかしさを感じてしまう。
森に出発してから結構な時間がたっており、心配をかけてしまった。
イラは建物や村の人たちに興味深々なのか、キョロキョロしている。
「おお、無事に戻ったか!そんなボロボロの体で、大変じゃったろうに。
ん?その子は一体?」
村長はとても心配げな顔で出迎えてくれた。
色々と話したいことがありすぎて何から話せばいいか悩んでいた時、
「ふむ、いろんなことがあったようじゃな。とにかく、家にあがるとええ。」
と、一言村長が優しい声で促してくれた。
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「まずは森に入ってから何が起こったのか、簡単に説明してくれんかの。」
「はい、実は――――。」
家に入ってから、客室のようなところで一息つくと、
村長に起きた出来事を話した。
隣にいるイラのこと、大きな魔モノのこと、本のこと
の大きく三つに分け、簡単に説明する。
イラは話し始めた途端、地べたに座り込んで部屋にあった本を読み漁り始めた。
村長は少し驚いたようだったが、ほっほっほと笑って話を進めた。
話がそろそろ終わりそうになっても、まだイラは集中して本を読んでいる。
もともと本が好きな子だったのだろうか。
「――――といった感じでしょうか。」
簡単に村長の質問にも答えつつ、起きた出来事について話し終えた。
「ふむ、この子がペンダントからのぉ……。不思議な話じゃ。
大きな魔モノについてはおそらく最近住み着いたやつじゃろ。
あれを倒せるとは大した腕じゃな、礼を言うぞい。」
あの大きな魔モノは別のところから来たものだそうだ。
本来、魔モノというものは自分が決めた場所に住み着いていくものであり、
別のところから来た魔モノは元居た場所から追い出されたか、
何かが起きて逃げてきたのどちらかだという。
森全体が殺気立っていたのも自分たちの縄張りがよそ者に荒らされたのが原因か。
大きな魔モノについての考察をしていると、村長が本を手に取ってみている。
「これは……何かのお話じゃろうか。しかし、見たこともないのぅ。」
村長はなにやら考えながら、本をペラペラと捲っている。
すると何か思いついたような表情を表した。
「この本、自分の顔を見た時とその子に名前を付けてもらった時に、
光を放ち、書き足されていったのじゃろう。
本が何か記憶に関して重要なモノなのじゃろうな。」
村長の言う通り、
自分のことについて何かわかると本も書き足されていくということは、
どうやらこの本が記憶の手掛かりなのかもしれない。
「つまり、当面の目標はこの本を埋めることじゃろうな。」
村長がそういうと、イラの方を向き挨拶をした。
「イラ、といったか。ワシはこの村の長をしておる。よろしくのぉ。」
本に集中していてこちらに全く気を向けていなかったため、
いきなり呼ばれたことでイラの身体がビクッとした。
「わっ、びっくりしたー!よろしくな、じっちゃん!」
「ほっほっほ、それはすまなかったのぅ。」
びっくりとしながらもしっかりと挨拶は返した。
村長に話しかけられてからか、
そこからは本を読むのをやめ、会話に入り込んできた。
「なー、それでこれからどうすんだー、ハク。」
椅子に座り込んで足をバタバタとしながら聞いてきた。
「ほぅ、ハクというのはお主の名か?まさか、思い出したのか。」
少しびっくりした顔で村長がこちらを見てきた。
「いえ、イラに付けてもらったんです。」
「そうだぞ!わたしがつけたんだぜ!いいなだろー!」
ふふんとどうだ、素晴らしいだろと言わんばかりの顔をしている。
それに対して、村長は喜びの顔を表した。
「ほほぅ、いい名をもらったのぉ、ハクよ。」
イラに付けてもらった名だが、
実際に呼ばれてみるとなんだかむずがゆい気持ちになってしまう。
しかし、村長に本題を伝えるために、今後について話を戻した。
「それで、村長、今後のことなんですが――――。」
「旅に出るんじゃろう。」
「えっ!?」
こちらが話を切り出そうとした瞬間に、村長がわかっていたかのように
かぶせてきた。
さすがに驚きの表情を隠せずに思わず声を上げてしまった。
「なに、この本を埋めるならこの村に居ってもしょうがないじゃろて。
それなら、外の世界を見てきたほうがええ。それにこの子もいるんじゃろう。
お主一人じゃのぉて、この子のこともあるからのぉ。」
村長はまるで子供を見る親のような気持ちでイラを見ている。
眺めてくる村長に対し、イラは頭上にはてなマークを浮かべているようだ。
「すみません、村長。お世話になったのに、村のみんなにも……。」
この村にはお世話になりっぱなしで、何も返せていない。
暖かい、優しい村で誰でもよそ者は歓迎してくれる。
離れるのは心もとないが、自分だけではなくイラの記憶も、となると、
探しに行くほかないのは確かだ。
「いいんじゃよ。お主はお主なりの道を歩むとええ。それはそうと、
これから行く場所のことなんじゃが、【帝都グランマルス】に向かうといい。」
「ぐらんまるす?」
イラが不思議そうな顔で村長のほうを見ている。
「インフィリア大陸最大の都市なんじゃが、
そこには人やモノが仕切りなしに集まっておるし、
何より、大陸一番の【エルーライズ大図書館】がある。
そこに【賢者】と呼ばれるやつを訪ね、何かとこの本の情報を集めるとええ。」
「おー、ほんとーか!いろいろなほんもあるんだろうなぁ!」
何やらとてもうれしそうにはしゃいでいるイラ、やはり本が大好きなようだ。
そこで、村長が立ち上がり、近くの棚を漁り始める。
「そして行き方なんじゃが...あぁこれじゃこれ。」
グランマルスへの行き方は机の上に地図を広げ説明もらった。
大陸最大都市グランマルス。ハルフィードの人口が50人に対し、
グランマルスは100万人を超えるのだという。
また、ハルフィードは地図上の北西に位置しており、
グランマルスは大陸の中心に存在しているため、かなりの距離があるようだ。
「それでな、地図でもわかるようにグランマルスはここからかなり離れておるから、
歩いていくのは中々厳しいじゃろ。そこで馬車を使うといい。」
「うまがいるのか!どこだ、じっちゃん!」
馬車と聞いてから目を輝かせているイラ。
なんにでも興味がわくお年頃なのだろうか。
「ここにはないが、この村の南に行くと【アクアヴェイル】という港町がある。
そこにはグランマルスと行き来している商人がおるからそこで頼むとよいぞ。」
「あくあヴぇいる??」
「うむ、そこじゃったら、ここからでも歩いて行ける距離じゃ。
道半ばの山のトンネルを抜けてすぐのところじゃ。」
「トンネルがあるんですか?」
「うむ、何年も前から放置された廃坑で今は魔モノが住み着いて居るが、
何人かも行き来して居るし、まぁ、お主たちなら大丈夫じゃろう。」
「ふふん、わたしがいるからよゆうだぜ、じっちゃん!」
確かにイラが豪語していることはあながち間違ってはいない。
自分が前衛を務め、イラが後方支援という役割分担はできている。
イラ曰く、魔術は結構強力なものだが、発動には時間がかかるものが多いらしい。
森のでかい魔モノも炎の魔術を発動してきたが、かなり時間がかかっていた。
それに比べ、イラの魔法は即時発動することができるので小回りが利く。
こういった魔術は普通なのだろうか。
「うむ、そうと決まれば、早速旅の準備をせねばなるまいな。
森の疲れもあるじゃろうから、3日後ぐらいに出発するといい。」
「らじゃまる!」「わかりました。」
「みんなにもしっかり挨拶しておくのじゃぞ。」
出発は3日後。
しっかりと装備やアイテム、体調を整え、万全の態勢で行こう。
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――3日後。
「よし、準備万端だ。」
「わたしもだぜ!」
「ふむ、しっかりと準備ができたようじゃの。」
森の疲れも取れ、アイテムも買い揃え、村のみんなにも挨拶できた。
正直、やはり名残惜しい気持ちはあることはある。
だが、やり遂げることはやり遂げてその後にまた戻ってきたらいい、
そう心の中で密かに誓った。
「じっちゃんー、みんなー!またなー!」
イラはというと準備期間中はずっと本を読み漁っていた。
朝から晩まで食って本を読んで寝るといったヒッキーのような生活だ。
そして、自分の本をイラに見せたが、わからん、と突き返されてしまった。
あれだけ興味を持っていたのに、薄情な奴だ。
「村長、みなさん、短い間ですが、お世話になりました。」
「おせわになりましたー!」
「気を付けるのじゃぞ。」「いつでも帰ってきていいからね。」「ご無事でー!」
みんなが村の入り口まで見送りに来てくれた。
村長はじめ、道具屋さん、宿屋さん、隣のおばさんにその息子と娘たち。
本当に短い間だったけど、お世話になったことには変わりはない。
この出会いを忘れずに、次なる目的地へ――――。
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