新着メールはありません
ずっとずっと待ってるんです。
君からの連絡を。
一日に何度もメールをチェックするんです。
無意味に携帯を握り締めて、何度も何度も確認してるんです。
それなのに君からの着信は鳴らなくて。
メールは来なくて。
本気だったのは私だけ、ですか?
ジワジワ溢れ出す水分のせいで視界がぼやけて、うまく画面が見れない。
あぁ、苦しいなぁ。
こんなにも好きなのに。
今日で待つのは終わりにしよう。
そうやって考えてじっと日付が変わるのを待つんだ。
静かな部屋には時計が針を刻む音。
ずっと眺めるのは携帯の画面。
君とはちゃんと話し合いたかったんだよ。
でも君からの返信は待っても待っても来なかった。
ここで終わりにしよう。
想ってたのは私だけ。
カチッ…時計の針が12時を指す。
さようなら、愛した人。
携帯の画面に映る文字はいつもの変わらない「新着メールはありません」だ。
「バイバイっ…」
涙でぐしゃぐしゃの顔を伏せて、アドレス帳から君のアドレスを消す。
これで本当に、さようなら。