食品の異世界混入問題について
今日日は某社が『日本への輸出品のみだ』と言ってゴミを食品に混入したり、他社の食品に異物を混入させて営業妨害、Twitterなどで拡散などがトレンドらしい。
異世界混入なる現象が一時話題になったのでそれに触れたい。フレバーに異世界独自の味の素を混ぜる驚異の技術である。
ちなみに件の企業は技術締め出しを喰らった。異世界の技術者を怒らせるとどうしようもない。こっちから手出ししようがないし。
具体的にいえばかの食品を食べると美女が出現し、恋仲になってしまったという報告が相次いだのである。
もちろん、俺もその話に便乗した。
かつてガリガリ、もとい引き締まった腹がぶよぶよのタプンタプンになるまで喰いまくったがいまだ彼女は召喚されないという被害の犠牲者になった。いや、自己責任かもしれないが。
射幸心を煽るかの食品はガチャより国の指導を受けることになった。
『異世界の美女は食玩に当たるか』
バカな議論が真面目にテレビのコメンテーターたちの話題になる。
『女性は食玩じゃない! 人権が異世界の人間にだってあるのです!』
女性の人権問題になるとしゃしゃり出てくるおばさんがキーキー叫ぶ中、冷静な男が彼女に突っ込む。
タイミングが良すぎて仕込みか付き合えお前らなレベルだ。
『ではその人権の根拠は。我々ホモサピエンスとは限らないぞ』
『オラウータンにだってあるのですから!』
そういえばそんなニュースがあったな。
まぁテレビのことはどうでもいいのだ。問題は他にある。
「さあもう一度。もっと腹筋! もっと腕立て! その脂肪があればトレーニングは盤石だ! その脂肪は宝の山だ! 宝を活かすためにはたゆまぬ筋肉トレーニングと睡眠と体幹の鍛え直しだ! 柔軟も忘れるな」
俺のところについにきた異世界人が、なぜか筋肉ムキムキの兄貴だっただけで。
「獣になれ獣に! さぁ行くぞ!」
「アッアっアッーーーーーーーーー!!」
一応、家事万能稼ぎ頭。
昼夜ともども『いろんな』ケアも盤石であり、確かに毎晩よく眠れるのは認めざるを得ない。
しかし、しかし何かが違うと思う。




