前へ目次 次へ 7/102 キミの匂い(200文字) 校庭を制服姿のあいつが走っている。 俺は教室から空を仰ぐ。白い入道雲がふーわふわ。 女子の蹴ったボールを受け止め何かはしゃぎながらサッカーに参加しているあいつ。あっついのによくやるよなぁ。俺は汗を拭って受験勉強に励む。 ふう。背を伸ばしシャーペンを放り投げて硬い椅子に背を預ける。 ジージーとセミの声。 膝の上に変な重み。俺は奴に苦言。 「俺っていい匂いするだろ」 柑橘系の香りに笑う。 変わらない。子供のころから。