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キミの匂い(200文字)

 校庭を制服姿のあいつが走っている。

 俺は教室から空を仰ぐ。白い入道雲がふーわふわ。

 女子の蹴ったボールを受け止め何かはしゃぎながらサッカーに参加しているあいつ。あっついのによくやるよなぁ。俺は汗を拭って受験勉強に励む。

 ふう。背を伸ばしシャーペンを放り投げて硬い椅子に背を預ける。


 ジージーとセミの声。


 膝の上に変な重み。俺は奴に苦言。

「俺っていい匂いするだろ」

 柑橘系の香りに笑う。

 変わらない。子供のころから。

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