表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙(とき)の果てまでこの愛を(BL注意)  作者: 鴉野 兄貴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

64/101

はろうぃんぱーてぃ

 なんか変なのいる。

 俺が目をむくと近くのバーからうじゃうじゃと魔物やらゴスロリファッションのババアが出てきた。

 なんでも近所で千人単位のハロウィンパーティが開催されたらしく、大渋滞で大迷惑だ。

 店の前で乳繰り合う外人さんと日本人女。

 あああ。もう。イライラ。

 おいこらゴスロリ女。さっさとどけろ。こっちは急いでいるんだよ。クラクションを自制する。人数が多すぎる。もう赤信号無視しているし。


「で。大変だったんだね」


 そういってフライパンを返す奴。

 ぽんっとオムレツが宙を舞い、俺の皿の上のバターライスに命中。とろりと程よく潰れてオムライスの完成である。こいつ腕をあげやがったな。

「あのゴスロリどもをどこかヘリでもなんでもいいから撤去してくれ。ったく」

 あははと笑う学生のヤツは思うところがあるらしい。


「うちもイベントで大変だった」

「学園祭のシーズンだもんなぁ」

 うちの店も戦場のように忙しかった。二次会特需は昨今、一〇月末からである。


「ヘリよりオスプレイが良いよ。ごつい海兵隊を二十四人載せれるらしいし」



 俺の頭の中に浮かんだ映像を説明する。

 ゴスロリに塗装したオスプレイ。


 三十人くらいのゴスロリファッションを身にまとい、汗臭くも暑苦しいマッチョたちがあでやかな笑みを浮かべつつポージングして乗り込む図が。


「オスプレイなら許せるが、ゴスプレイだったら嫌だな」

「なにそれ。超受ける」


「いや、ゴシックロリータファッション仕様のオスプレイでゴスロリに身を包んだマッチョな海兵隊たちを乗せていくんだ」

「戦地に?」


「おう秋葉原だ」

 大阪なら日本橋だな。どこぞのロボゲームの大統領よろしく叫ぶのさ。

『レッツ! パティー?!』


「降下! と叫んですね毛ぼうぼう、ゴスロリのスカートをパラシュート替わりにひらめかせて天より二十四人のマッチョが舞い降りるのか」


「壮観だな!」

 天空から舞い降りる、逸物がはみ出た真っ白なパンティ二十四人分が目に浮かぶようだぜ!



 スプーンで柔らかくとろみを帯びた卵汁をすくってコメに軽く混ぜ、あつあつの湯気をはふはふしながら口に含む。

「帰りは巣鴨だね」


「いいな。巣鴨プリズンだ」

「というか犯罪だね」


 こんなバカな会話をいつもやっている俺たちはたぶん仲が良い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ