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私メリーさん 今あなたの後ろを
真夜中に目が覚めた。
ケータイに着信アリ。
「私メリーさん。あなたの家に向かっています」
なんの悪戯だ。
もう一回寝ると激しく携帯がバイブ。慌てて取って再生するとまた一言。
「私メリーさん。あなたの駅につきました」
今の時間に鉄道は動いていない。
寝よう寝ようとするとまたバイブ。今度は再生もしていないのに「私メリーさん。あなたの家の前にいます」なんだそれは。あれか。美女がやってくるならアリっちゃアリだが。
「私メリーさん。今あなたの後ろにいるの」
真後ろで声がした。
「ああ。抱きしめてくれよ」
俺は振り返ることなくカッコよく応えた。
直後、俺のズボンに大穴があき、俺は救急病院に搬送された。




