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断罪された第三王女の俺は、転生して仏様におんぶに抱っこで生きる  作者: 勇者ありたま


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第八救 利他⑥〜他の為に尽くすこと

ノエルは、事情聴取を受けて、「情状酌量の余地がある」ということだった。


被害額が少ないこと。誰にも怪我をさせていないこと。バンドの解散理由が可哀想すぎること。裁判員裁判で、市民の多くは「ノエルに実刑なんて…」と涙を流した。が、「被害件数が多すぎる」という理由で、「懲役二か月」の刑を受けた。


★★★

刑務所に収監される日、ノエルはさすがに不安だった。


(雑居房だったらどうしよう…)


路上生活で、ガリガリに痩せる前も、元々線が細く、身長も、男にしては低い方だ。


力自慢の他の囚人に囲まれてはたまらない。


しかし、運命の女神はノエルに微笑みまくっていた。


刑務所の矯正監、アデル・ラ・ベルナールは、ノエルの大ファンだった。


「ウェルカム! ノエルちゃ〜ん!!」


ノエルは、刑務所の目の前まで来た時に目を疑った。


「ようこそ! ノエル!」と書かれた横断幕が掲げられ、そこに屈強な男。矯正監のアデルが、他の職員と一緒に両手を広げて立っていた。しかもみんな凄い笑顔だ。


「???」


ノエルは訳が分からぬまま、刑務所の扉を潜った。


★★★

刑務所の中は驚くほど綺麗で、柵がほとんど無かった。


綺麗な女性の職員が、案内してくれる。


「ノエルさんの部屋はここね」


綺麗に整えられたベッドに綺麗なトイレ。ここは本当に刑務所なのか? ノエルは、訳が分からず、女性職員の顔を見つめた。


「うちの矯正監、アデル様はノルウェーの刑務所を参考にして運営しております。再犯率がとても少ないんですよ」


日本だと、再犯率が約五十%。対して、ノルウェーは二十%だ。


原因は、日本では「出所後の社会復帰の難しさ」が挙げられているが、刑務所内で番号で個人を呼ぶなど、人権を蹂躙するような扱いもあるのではないかと、筆者は考えている。


ノエルは、普段は作業というより、警察署につれていかれて、「犯罪捜査の手伝い」をしていた。


「犯人の逃走経路の予想」「犯人のアジトがありそうな場所の予測」が異常な的中率を上げたからだ。


そして、夜は「一曲アデルや皆の前で歌うこと」を課された。


土日は、ノエルのリサイタル。いつも、超満員。


「なんか、刑務所なのに楽しいんだが…」


あっと言う間に二か月が過ぎ、矯正監アデルが泣き崩れながら、送り出してくれた。


「…ひっく。ノエルちゃん。…ひっく。俺のこと忘れないで」


「元カノじゃないんだから」


「でも、これからどうしよう」


ノエルの財布には、警察署からの報酬が入っていた。だが、実家の家族との仲は最悪だし、実家に戻るという選択肢はない。


色々不安を抱えながら、トボトボ歩いていると…。


「ノエル。久しぶり」


生意気そうな子供、ジルベールとパトラッシュ、仏様がノエルを待っていた。


(ジルベールにあの日捕まってなければ、もっと悪いことになっていたかも。こいつには感謝すべきかもな)


「ジルベール、どうしてここに」


さて、今回はここまでです。今までは、「土曜日九時前くらい」と、ぼんやり日にちと時間を決めてアップしていましたが、これからはちょっと不定期になるかもです。


楽しい刑務所時代を過ごしたノエル。さて、ここからが立ち直る為に大事なところ。仏様の慈愛がノエルに注ぎまくられます。お楽しみに! 今週も、読んでいただきありがとうございます! 南無真如! 皆様にも幸せが沢山訪れますように!

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