表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪された第三王女の俺は、転生して仏様におんぶに抱っこで生きる  作者: 勇者ありたま


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/24

第二十二教 大乗⑪〜誰でも救う

「エンゾ!」


仏様の手を握りながら、滂沱の涙を流すエンゾの前に現れた人物は…。


「パパ…」


エンゾを勘当した当人、エンゾの父親の、ルイ・ラ・ロベールだった。


「エンゾ! 私が悪かった…何でこんなことに…」


エンゾは、父親に抱き締められ、余計涙が止まらなくなった。広かった父親の胸は、痩せて、骨張った感触がした。


「パパ…痩せたね…俺のせいで、苦労したの?」


「エンゾ…。私は、エンゾが横領事件を起こすちょっと前から、会社が傾いていたのを隠したくて…。お前だけには知られたくなかったんだ…」


「…パパ…俺は、本当にダメな子だね…そんな時に呑気にキャバクラ通って、パパの会社を…」


「エンゾ…もう良いんだ。今は、もう持ち直して、お前を迎えに行くだけだったんだから…」


ルイの会社、ロベール自動車は、自動車会社を取り巻く社会環境の厳しさに適応できないでいた。


「車を持つ」ことの社会的ステータス的な意味が薄れゆく中、会社が先細りしていくのを止められずにいたのだ。


しかし、ルイはプライドをかなぐりすてて、イザベラ・ラ・モレルに縋り付くことを選んだ。


世界最強のコンサルタント、「女豹のイザベラ」は、ルイの会社をМ&Aで自分の物にし、見事に経営をV字回復させた。


父親は、心労で痩せてしまったが、スーツの仕立てはよく、生地も良い物のようだ。ブランド物のオーダーメードスーツか。エンゾと似て、細身で長身のルイにとても良く似合っている。スーツから覗くシャツも、シルクのようだ。


(パパ…良かった)


エンゾは、一頻り泣くと、父親の現状を思い、胸が一杯になった。


(これも、仏様のお陰なのかな?)


遠くにいた仏様に目で感謝の意を伝えるエンゾ。仏様は、エンゾに優しく微笑み返した。


「エンゾ…」


父親の後ろに上品な淑女がいた。エンゾの母親、ジェネヴィーヴ・ラ・ロベールだ。


仕立ての良いドレスに身を包んだ母親だが、やはりその顔には心労が滲み、窶れていた。


いつも美しく微笑みを絶やさなかった母親。大好きな母親に心労をかけたのが、自分だと思うと、エンゾは居た堪れない気持ちになった。


「ママ…ごめんなさい…俺のせいで」


「謝らないで、エンゾ。私は、貴方の身を案じない日はなかったわ」


静かに涙を流すジェネヴィーヴ。完璧に化粧が施された頬に涙の筋が残る。


(ママが泣いてるのなんて…俺が家を出て以来だ)


両親に心労ばかりかけた自分。エンゾは、自分が情けなくて、消えてしまいたい気持ちになった。


「エンゾ!」


もう一人は、エンゾの良く知る人物だった。


エメ・ラ・ルブラン。ショートカットに、金髪青目。美人だが雀斑のある女性。エンゾの婚約者である。


背が高く、モデル体形のエメが、エンゾに駆け寄ってくる。


「ぐっ!」


エメに強く抱き締められて、エンゾは、苦しさのあまり声を出した。


「うぁああああ…」


号泣するエメ。エンゾは、思わず抱き締め返すが、元々細いエメの身体も、さらに骨張っているのを感じた。


(エメ…。そんなに俺のことを)


★★★

昨日は、用事があって更新が遅れましたが…。書けて良かった。


次回! 心を入れ替えたエンゾ! ロベール自動車の未来は如何に! 乞うご期待です。


今週もありがとうございました。南無真如。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ