203号室
眠れないまま午前4時
新聞配達のバイクの音まで聞こえ出した
ベッドサイドには酒の空き缶が転がっている
パンツ一丁でスマホを触る。
今強盗が襲ってきたら間抜けな姿で応戦しなくちゃいけないな、なんて考えている。
中学生の時から変わらない妄想
こうして迎える朝はやけに体が重い
シンクに溜まった汚れた食器を無視して
冷蔵庫から出した2リットルのペットボトルを直接飲む
再びベッドに倒れこみスマホを触る
あまりにも怠惰で虚無だ
これが俗に言う"エモ"だったりするのだろうか
そんなはずはない
変わりたい
変わりたい
ベランダでタバコを吸って
朝焼けなんかをバックに煙を吐いて
そんな日常を壊したくて
でも決して壊されないように
大事に大事に時間を浪費している
本当に馬鹿みたいだ