紅葉までに
久しぶりに、あなたのことを思い出した
もうわたしはあなたに縋らなくても生きていける、そう思ったのが最後だった
いまになって思い出したあなたは、むかしと変わらず
いや、それよりももっと幸せそうな瞳をしてた
すべてのことは変わっていく
至らないわたしだってそれくらいは分かってた、でも
いざその様を目にすると動揺して
わたしはただ頭に浮かんだ言葉をそのまま口にするだけ
進化じゃなくていい
変わっていくのが人の性
そうして変わったわたしも、ようやく人である自覚が生まれる
また心が暗い場所へ沈んでしまって、あなたのことを思い出し、悲しくなってしまわぬように
きっと良き変化を体現したい
わたしの好きな秋が来るまでには