四人組
何に振ろうか迷いながらフラフラと森を歩いていると、いきなりハエトリグサのようなモンスターが襲いかかってきた
が、オレを見た(?)ら、何だコイツか、みたいな雰囲気で去っていきそうだったので強打と怪力のスキルコンボでワンパンしてやった
お手手が痛い
ペッ、1レベル分にもならないゴミ経験値が
威勢を張るが、今のは普通にびっくりしたので気配消しを使いながら歩いていこう
鉄の臭いを辿りながらフラフラと歩く
何分かたつとポツポツとモンスターの死体があったので一口だけかじってすぐに逃げる
その繰り返しを何回かしているが一向にレベルが上がらない
しかも、こんなにモンスターが死んでいるのは異常だと思う
思うっていうのはオレが生まれてからまだ多分1週間もたっていないからだ
この死体がポツポツある状態が普通なのかも知れないが、この死体達からわかることがひとつある
それは、人が来ていることだ
なぜわかったかというと、鱗、もしくは外殻や牙などだけが無いのだ
何も取られていない奴もいたがそれは価値が少ないのかな?
まぁ気を付けて歩こう
血の臭いを辿ってふんふふんふふーん
「まだ見つからないのか?」
む!これは人間の声!
急いで木の上に登る!
「あぁ、どこの班もまだ見つけてない」
おぉ、ひーふーみーよーいつーむー、7人かな?
見える限りは7人だ
その中の4人は最初に見た四人組だ
世界は広い気がして、本当は狭いんだな
「じゃあ次はここを頼む」
「はぁー、早く帰りてぇ、何でラプターなんぞに俺等が」
「仕方ねぇだろ!?【単騎姫】を殺したんだぞ!?そんな強ぇ奴ほおっておけるわけねぇだろぉ!?」
「あー、あー、あー、うるせぇ、うるせぇ、わかったから早く行くぞ」
7人の内の3人が何処かへいった
何かあの全身鎧を着た人、どっかで見た気がするんだけどな?
誰だろう?まぁいいか
さてさて、人数は減ってしまったが貴重な人間を観察できる
じっくり見ておこう
「よし、俺達も行くぞ」
そういってオレが来た方向へ歩いていく
話をしてなかったら完全に会ってたな
危ない危ない
「あの【魔猿】とか言う人、声がうるさいわよね。もう少し音量を下げられないのかしら」
「まったくだ、いつか耳がおかしくなるぞ」
「どーかん」
「はははっ、まぁまぁ、実力は確かなんだからさ」
四人組は雑談をしながら歩いていく
全く緊張感がないように思えるが、大丈夫なのだろうか?
それとも人間は皆こうなのか?
「それでさぁ、あの後ろから付いてきてる奴どうするよ?」
全身の血が凍りつくような感覚に襲われた
バレてる?今までバレたことなかったのに?いや、違うやつのことをいっているんじゃ、、、
「あー、殺すでいいんじゃない?まぁ一応手加減しといて。もしかしたら例の奴かもしれないし」
いや、完全に此方を見ている
何処にいるかは恐らくわかっていない
逃げるのなら今のうちだ
そう思い走り出すが
「OK、んじゃ撃ちまーす」
そう聞こえた瞬間、背中にとても熱い衝撃が襲いかかった