<69> 言葉(ことば)
多数は少数に勝る・・というのが普通の見解である。だが、果たしてそうだろうか? と、分析すれば、必ずしもそうでないことが分かってくる。^^ しかもその事例が結構、多いという事実には驚かされる。そんなマジック紛いなことを考えていないで、まあ、正月の蜜柑でもどうだっ!? とお言いの方も、欠伸でもしながら読んでいただきたい。もちろん、一杯飲んで眠っていて下さっても全然、構わない。^^
日本史に登場する戦国時代の桶狭間の戦いは、多数が必ずしも少数に勝るとは限らない・・という真実を証明している。要は、内容の質の問題だということに他ならない。分析すれば、多数だと安心感や気分的な余裕を生じやすい半面、質の低下や油断といったマイナス感覚も生み出すのである。桶狭間の史実のように、それで命取りとなる場合も当然ある訳だ。数が多いに越したことはない・・くらいの気分で、油断しなければそれでいい訳だが…。多数の質とは異質を含むということである。そのことにより、異質を識別できなくなるということだ。この事実も、日本史に登場する本能寺の変が、それを物語っている。子飼いの武将に囲まれた小国の時代では考えられなかった内容が、大国になるにつれ、新たな異質の武将を抱えることとなり、結果としてクーデターを引き起こしたのである。
とある小ぶりな餅屋の製造現場である。例年ながら、歳末の繁忙期を迎えていた。二人の職人が餅の製造作業に切りをつけ、椅子に座りながら茶を啜っている。
「聞いた話だと、新しい機械を入れた隣町の店、畳むらしいよっ!」
「ああ、その話は聞いた。出荷数も大幅に増え、順調だったそうだが…。どうしたんだろうな?」
「それそれっ! これも聞いた話だが、運転資金が焦げついたそうだっ!」
「どういうことだ?」
「難しいことは分からないが、回収の金が支払い時期までに入らなかったってことらしい」
「うちの店のように小じんまりやっていた方が無難ってことか? ははは…」
「ああ、そういうことになるなっ! ははは…」
二人は笑いながら立ち上がると、また作業を始めた。
分析の結果、大は小を兼ねるが小にはなれない…という事例と同じで、多数も少数とは異質だという結論になる。^^
完




