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<21> 始末(しまつ)

 物事(ものごと)を始めれば、やがて終わるときが来る。始める前に準備した物や(こと)は、終えた時点で元へ(もど)したり終息しゅうそくさせねばならない。これを始末(しまつ)という。始末を分析すれば、「あと始末が出来てないじゃないかっ!」とか、「ゴミの始末をしなさいっ!」などと怒られれば、始末が悪いということに他ならない。こわいのもある。「フフフ…始末しろっ!」というドラマの台詞せりふは悪者の語る言葉だが、殺してしまえっ! という内容をオブラート(少し古い表現法で、現代ならカプセル^^)に包んだようにぼかした殺人命令なのだから怖い。他にも物を始末する・・という場合があるが、この場合はどうもケチっぽい。^^

 とある会社の物流倉庫の中である。責任者の工場長と営業部長が山積みされたストックの商品を見ながらめ息混じりに話している。

「少しは始末しないとなっ!」

「はいっ! 申し訳ありません…」

「なにも部長の君を責めている訳じゃないが…」

「いや、売れる! と進言したのは私ですから、私の責任ですっ!」

「まあ、責任話はいいとして、少しでも始末してさばかんとなっ!」

「原材料費の支払いもありますから…」

「で、君の始末はそれだけ? 離婚騒ぎになってるそうじゃないかっ」

「はっ! そちらも近いうちに始末させますっ!」

 営業部長はにが笑いしながら小声で返した。

 分析の結果、始末という言葉が口に出るときは、余りいい話にはならない場合が多いようだ。^^


                  完

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