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クルーウェル・ワーカーズ  作者: 七篠敏明
12/16

[死闘] : Split one by one

駄目だ、避けられない・・・!

半身になって受け流そうとするも、槍が左の脇腹を抉った。

「ぐっ!」

激痛に耐えながら、ルークは突き出されたままの槍を左脇に抱え、しっかりとホールドした。

「無駄なことを!」

甲冑の男が剣を取り出し、槍を思いっきり引いた!ルークは甲冑の男の元に引き寄せられそうになるが、この時を待っていた。逆手に持ったスプリッターで槍の柄を力を込めて斬りつけると、分断(スプリット)された槍を引く甲冑の男はバランスを失って後ろによろけた。ルークは刃の付いた方の槍を掴むと、クレアの頭に狙いを定めた漆黒の鷲に向かって遠投した。

バス!

槍を直撃した鷲は黒い"もや"に逆戻り、四散した。


甲冑の男はその間に体勢を立て直す。

「甘っちょろい奴だ。体勢を崩した私を狙っておけば倒せたものを・・・。」

「いつでも倒せるさ。」

「甘く見るなよ!」

甲冑の男は残った剣で斬撃を行う。ルークはスプリッターでこれを受けるが、体重と剣速の乗った斬撃をナイフで防ぐには限界がある。

「そんなナイフで何ができる!」

さらにもう一撃が繰り出される。この一撃もナイフで受けた・・・ように見えたが、違った!そこには半透明に光る白い壁が空中に浮いている。

防壁魔法(ファイアウォール)だと!?」

ルークはガラ空きになった甲冑の男の両腕、甲冑の隙間にスプリッターを差し込んで腱を切断(スプリット)する。

ぶつり、ぶつり。

「え?」

だらんと両腕が下がる。さらに足の隙間から膝の皿にスプリッターを入れて両膝をつかせる。

「え?」

「ナイフでも、こんなことができるぜ。」

「ちょっ、ちょっと待ってく・・・」

最後にスプリッターを兜の隙間にざくりと差し込むと、ガチャガチャと音を立てて倒れた後、甲冑は沈黙した。


「奥の手って訳か?」

リーダー格の男は既に漆黒の鷲を再召喚している。

防壁魔法ファイアウォールなんぞ、初級中の初級魔法、もう同じ手は食わないぜ。」

防壁魔法ファイアウォールはジェンキンスがルークに教えてくれた唯一の魔術だった。葬儀屋はこれしか使わない。

「死にな!」

再び漆黒の鷲が飛び立つ。しかしこのとき本体はガラ空きだ。ルークはすかさず投げナイフを投げた。

カキッ!

男は難なくこれを剣で防ぐ。

「ハハ、こちらは防御に徹すればいい!この間合いで俺に勝てると思うなァ!」

漆黒の鷲がルークに向かう。今度は完全にルークを狙っているせいか、先ほどより速度が速い!


バスッ!鈍い音が響きわたる。

鷲の鋭利な翼が胸を直撃し、上半身が真っ二つに切り裂かれた。

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