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零のヒトリゴト

初めての投稿です!

稚拙な文章ですがどうぞ暖かく見守ってください。

「まぁ、あれだよ。率直に言うとね。君が好みなのだよ。」

・・・お母さん。私は今、変態に話しかけられています。


なぜ、私がこの様な状況になったか話そうと思う。てか、その前に自己紹介をしようと思う。

森崎茜音もりさき あかねそれが私の名前。

県内の公立高校に通う2年生。

至極普通の女子高生なのですよ。普通に学校に通い、普通に友達もいて、普通に生きてる。

ちょっと、変わってるとしたら名前くらい?

でも、この時代なので茜音なんて名前はいくらでもいるんじゃないですか?

そんな私は今日も、部活が終わり、友達とも別れ、帰りの電車に乗ったのです。

4両目のいつもの自分の中の定位置である吊革に手をかけたんです。

そしたら、目の前に座ってるのはいつもの20代半ばぐらいのOLらしき女。

の、はずなのですが今日は違いました。

そこにいたのは、高級そうなスーツ(よくしらないが)、

真っ赤なネクタイ、オールバックに黒縁メガネ。

30代前半ぐらいの男です。

なんだ。今日は違うのか。あの女、

いっつも、ケータイでイケメンの男といちゃつくアプリしてて

痛くて面白かったんだけどなぁ。

私、性格悪っ!

という、お馬鹿さんなことを考えていたのです。

そしたらですよ。急にですよ。男が、

「君。」

なんて言うんですよ。ビックリするじゃないですか。えっ?私?

って、なるじゃないですか。だから、

「えーっと・・・私のことですか?」

って聞き返したんです。

「うん?おかしいな。私は『君』と言ったはずだよ。今、この状況で

 私が『君』以外に『君』という言葉を使うと思ってるのですか?うん?

 周りをよく見て御覧。『君』以外『君』を使うべき人間がいるかい?

 まったく。君のせいで君、君うるさい男になっちゃったじゃないか。

 君君男か?ハハハハッ!!!」

なに言ってんだか訳分かんないし、まずとにかくキモイ。

何コイツ?頭おかしいの?普通、こういう男は春先に出るはずですよ?

「あのー、私に何か?」

「何か。うーん。これまた、奇妙な質問だね。何かあるから

 話しかけたんだろう?そうじゃないのかい?名もなき少女よ。」

名もなき少女って・・。名あるし。その言い方キモイし。

「まぁ、あれだよ。率直に言うとね。君が好みなのだよ。」

と、言うことで最初の文に戻るわけです。


あぁ。これ変態だわ。もー明らかに変態。

どうしよう。警察に通報すべき?すぐここを離れるべき?

離れるべきだな。うん。

私は、すぐにそこを離れようとした。

「おっと。どこへ行くんだい?こんなナイスミドルを置いて

 どっかに行っちゃうのかい?名もなき少女?」

腕をがっしりと掴まれた。ぎゃあぁぁあ!!!触りやがった!!コイツ!!

内心、そう思ったけれども、あえて冷静に

「あの、放してください。警察呼びますよ。」

「警察?わぁ。そりゃ怖いね。怖い、怖い。だけどね。

 名もなき少女。この世にはもっと怖いものが存在してるんだよ。

 それは、なんだと思う?」

「貴方のような変態です。」

「変態?私が?おやおや。最近の女子高生は口の利き方も知らないのね。

 知らない人にそんなこと言っちゃ駄目なんですよー。」

「知らない人に手を出すなってことを習わなかったんですか!?」

「おお!怒った!怖いよー!ハハハッ!」

マジでキモイ!ガチの変態じゃん!

ダッシュで隣の車両に移ろうとした。だけど、何か変なことに気付いた。

「今更気づいた?名もなき少女よ。」

気づいたのはなぜか、この車両には誰もいないと言うこと。そしてふくらはぎの違和感。

バッとふくらはぎに目をやった。そこにあったのはふくらはぎに深く優しく刺さった鋭利な何か。

声にならぬ声をあげてその場に倒れた。あまりの痛みに過呼吸状態になる。

「んー。今、君が聞きたいのはおそらく、なぜこの場に人がいないのか。そして

 君のふとももに現在進行形で刺さっている鋭利な何か。じゃないのかい?」

正解だが、今そんなものに答えている余裕はない。

「最初の疑問に答えよう。今ここに人がいないのか。それは君と同じ思考の

 人間が多いらしく、私を変態だと思ったんだろうね。ここにいた5人は隣の

 車両に移ったよ。君が私との会話に夢中の間にね。次の疑問。

 なんで、こんな鋭利なものが刺さっているか。答えは簡単。私が刺したから。」

何を言っているんだ!?この変態は!?

「君は、私が変態だと言ったね?残念だがそれは間違いなのだよ。うん。

 私は変態じゃないんだよ。うーん。なんだと思う?答えは簡単。殺人鬼さ。」

・・・?なに?殺人鬼?なにを言ってるんですか?この男は?

「でも、私は普通の殺人鬼じゃない。衝動的に人を殺すような無粋な輩じゃァない。

 だって、それが仕事だから。普通に家族もいるんだよ?」

「さて、名もなき少女よ。君に重大な選択を与えよう。

 5秒前にも行ったが、私は殺人のプロなのだよ。なので君を人に見つからずに

 殺すのは全然難しくはない。だが、私の質問の答えいかんで殺すか殺さないか決めるよ。」

訳が分からない。だけど私は人生で最大のピンチを迎えているらしい。

下手すれば殺される。

「では、質問しよう。私はある人物を探しているんだよ。

『鍵崎烈斗』(かぎざき れつと)って言うんだけど知ってる?」

知るわけがない。

「し・・知らないです・・・。」

「ふむ。まぁ、予測はついていたよ。だから私は99.99%君は死ぬと思ってたよ。

 ハハハッ!!!」

・・・え?私、死ぬの?

「さて、名もなき少女よ。最後まで君の名を知ることはなかったね。

 残念だよ。君は美人さんだから好みなんだがね。うん。残念だ。」

「だけど、これも私の性なんだよ。許してくれたまえ。

 最後に、私の名前を覚えておくといい。『鍵崎零』(かぎざき ぜろ)覚えやすいだろ?」

そう言うと、男はどこから取り出したのか日本刀を出してきた。

「これはね。『狂詞太刀』(くるいことばのたち)って言うんだ。

 これから君を切り捨てる刀だよ。かっこいいだろ?欲しい?でも、あげなーい!」

やめて・・。なんで?こんな普通の日常を送っていたいた私が?突然殺される羽目に?

「それじゃぁ、御機嫌よう。名もなき少女よ。神様によろしくね。」

そう言って、憎らしいぐらい優しい微笑みで私の体に刀を突き刺した。

私の人生はあっけなく、静かに幕を閉じた。

「ふぅ。うん?これは生徒手帳ってやつだね。どれどれ・・・

 うーん。森崎茜音ちゃんか。中々、可愛かったよ。茜音ちゃん?」

鍵崎は微笑みながら茜音の死体を片付ける。

「さて、私の烈斗はどこにいるかな?」

そう、言い残しあたかも一般人であるかのように次の駅で降りて行った。


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