7,out of the world
「out of the world」
窓に遮られる君達の旋律
いくら時が経っても君達の声は届かない
朝起きて目覚めのサイレンに手を延ばしても
愛しい君はいない この世界に誰も入ってくることはできない
海の底に潜んでいる悪夢のように
一生太陽の光を望めない定め
宇宙空間のように回転する無情の闇
ドス黒く内側の世界の扉の前に立ちはだかる
しかし少し穢れれば扉の取っ手は案外あっさりその手に握られ
内側の世界の情景がわずかに覗く
緑色の世界 当たり前のように時代が創られる場所
全ての人々が 全ての人の夢が望むように叶えられる世界
僕にとっては狂ったように吐き気がする絶対に立ち入りを拒否されたような世界
僕はずっと決して鍵穴の合わないドアの鍵を探し続けていた
幾億ものネガティブな真空に僕は何度も喉を押さえる
どんなに足掻いても叶えられない場所を何度も目指した
今全ての感情を受け入れて 闇と一体化し
透明になることでこの外の世界から脱出を図ったら
白く鮮明な妖精のようになった僕は
この夢見た世界でどのように生きられるだろうか
この世界では僕は夢を望むことができない
夢を掴むのは初めからその世界に全てを当たられたモノ達
闇の世界に生きた僕はここでは何も望めぬまま空気のように生きるだけ
闇と光は交わることができない
息の出来ない闇の底にいるこの僕に太陽は決して訪れない
どんなに逃げようと 決して居場所は変わらない海の底
どんなに叫んでも届かない 空へは
空の祝福を浴びるのは光を浴びているモノ達だけ