5話 要らぬ幸せのお裾分けと二人目
オープンしてからあっという間に
4ヶ月が経った。
お客さんの入りも落ち着き、
ゆっくり流れる時間を楽しめる
毎日を過ごしている。
常連さんも定着し、
ひろ子に限っては仕事をしているのだか、
雑談を楽しんでいるのだかわからない、
なにせ客席に座って接客?しているのだから。
まぁ、忙しい時はテキパキ
働いてくれているのでよしとしている。
蛍については月に一度どころか
4日に一度位のペースで
コーヒーを飲みに来ている。
こないだなんか仕事の休みの日に、
地球から家族を連れて来て
私と妻に紹介する始末。
妻はこどもにメロメロだったのだが、
私に紹介されても
どう反応すれば良いか分からず、
業務に専念していた。
因みに彼はこちらに来てからギフト
を2つも開花させたらしい、
『空間把握』と『癒しの光』
どちらも炭鉱の仕事には最適の能力である。
私は一つしか持っていないのに、
と嫉妬をした。
ひろ子に関してはギフトを3つも
持っているらしい。
私が見たことがあるのは
審判の天秤だけで、
残りの2つは内容を教えてすら貰えない。
英雄と呼ばれているのに
1つの能力しか使えないなんて、
少し情けない気持ちになる。
蛍は今、コロルド病患者支援サークルを
作成するため、忙しく
動き回っているらしい。
そんな中わざわざこの喫茶に
足を運んでくれるのだから
ありがたい事だ。
そんな毎日を送っているある日、
地球側の扉が開く、
蛍かな?と思ったが違った。
頬に刃物でできたであろう傷を
持つ、ほの暗い雰囲気の
男性が扉の前に立って
周りを見渡していた。




