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8話


影元弁護士に連絡をとり、一緒に警察に相談に行ってくれる日時を決める。外出料は通常料金に別途2万円と言われたが、背に腹はかえられない。

改めて話したが、影元弁護士は半分私の話しを信じていないようだった。しかしそれも無理もない。証拠も何もない話しを信じろというのがそもそも無理な話しだ。本当に警察に行くんですか?と聞かれたが、着いてきてもらわないと困る。行きますと伝え、着いてきてくれることとなった。一人で行っても良いんですよ、お金かかりますよと言われたが「一人だと不安なので」で貫き通した。


当日、カッチリスーツをきめた影元弁護士と落ち合う。

「こんにちは。では行きましょうか。近場の警察署でいいですかね?一応事前にアポはとっていますので。」

「ありがとうございます。」

一緒に警察署に到着し、担当の警察職員へ繋いでもらう。

刑事課の職員から弁護士と共に面談室に案内される。

「どうぞこちらへ。持っている物は全て箱の中に入れてください。」

不要な物が全く置いてない、パイプ椅子とテーブルが置かれたコンクリート壁のシンプルな部屋だ。言われるがまま箱を見るが、明らかに小さすぎる。

ハンドバッグでさえも入らないくらいの大きさだ。

「ええと、バッグはどうしたら…?」

テーブルの上に置いてください。

パイプ椅子の置かれていない、端にあるテーブルにとりあえず置く。

これで良いのかはわからない。

「初めまして。柳と申します。」

「初めまして。ええと、どこまで弁護士さんからお聞きしてますか?」

「私は何も話していませんよ。ご自分でどうぞ。」

そういうものなのかと思いながら名前を名乗り挨拶をする。

「今回はどのような件で?」

「実は…」

これまでの経緯を簡単に説明する。自宅に身に覚えのないストラップが届いたこと、捨てて処分したこと、かつて付き合っていた彼が女子高生殺害事件に関与しているかもしれないこと。

「証拠は?」

「捨ててしまって無いです。」

「そうですか…。弁護士さんの言う通り、今回の件は殺害事件とは関係がないかもしれませんね。ストラップが送られてきたと言っても、同じ物が今でも売られてるくらいメジャーな商品なんです。」

「そうですか。それなら良かったです。ホッとしました。」

なるべく関わりたくないと思っていたため、関係がないと言われホッとする。

「わかりました。今日はありがとうございました。」

ぺこりとお辞儀をし、弁護士さんと一緒に警察署を出る。

「話せてスッキリしました?気にされていたみたいだったので。」

弁護士事務所に帰る道すがら、影元弁護士から話しかけられる。

「はい、ありがとうございました。これで前に進めそうです。」

「それなら良かったです。たぶん今回は報告だけなので、調査もしないで終わると思います。」

「そうなんですね。何もないならそれが1番良いです。」

「あまり気にしない方が良いですよ。」

弁護士事務所に置いていた車に乗りこみ、アパートへと帰った。


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