14話
心を鍛えるにはどうしたらいいだろうか。もう、正直気持ちが限界だった。
こんな時はネット検索。YouTubeで心について調べる。
「ぁ…。」
そこにはお寺の住職が一問一答形式で視聴者の相談に答えていた。
これだ。そう思った。
観てみると、どれも素敵な事を話していた。色々な生きずらさ、問題を抱えて苦しむ人の道標になるようなものだった。
その宗教では執着を手放すと良いらしい。過去や未来を考えると苦しくなるため、今を生きると自然と上手くいく。そう言われていた。
「今を生きる、か。」
確かに未来にばかり囚われていても、今現在をどうにかすることの方が大切かもしれない。
「この宗教って意外といいんだな…。」
知らなかった。12月になればクリスマス、1月になればお寺と広く受け入れているわりに、宗教は若干嫌厭していた。
以前キリスト教やエホバの証人、創価学会等、どんなものかとちらっとホームページを覗いて見ても、考えが合わなかったからだ。
これなら良いかもしれない。来世に期待!なんて言われたって、今を生きてる今世をどうにかしたいんだと思ってしまう。
時間を見つけてはYouTubeで覗いてみる事にした。
美和子から〔また休みができたから遊びに行こう〕と誘われ、出かけることにした。
今回の目的はカラオケだ。
有名なお坊さんのYouTubeを見始めてからは、以前よりも心が随分と軽くなっていた。
今日は私も普段とは髪型を調え、ネイルをして出かける。可愛い服は女性の戦闘服とは言うけど、やっぱり可愛くしていると自分の気分も上昇する。
「お待たせー!」
いつものように駅で落ち合う。
「あ、鈴も今日は髪型変えたんだ!ネイルも可愛いね」
「ありがとう。美和子も可愛いよ。」
話しつつ、駅近くのカラオケに向かって歩き出す。
「元気なさそうだったけど、あれから大丈夫?」
「うん、まあなんとか。実は最近お坊さんのYouTube観てて。」
いきなり特定の宗教にハマってますなんて言ったら、一般的には引かれるだろう。所謂カルト宗教と呼ばれるものとは違うが、宗教は宗教。お坊さんの良い話しというのを全面に出す。
「お坊さん?」
「うん、有名な宗教なんだけどね。」
「はあー、よっぽど疲れてるんだね。」
無理もない。以前の私でもいきなり友達が宗教にハマりだしたら大丈夫かな?って少なからず思うからだ。日本で1番広まってる宗教で本当に良かった。まだ一般的にも受け入れてもらえる。
「まあ最近色々あるからさ。それよりカラオケ行こ!」
話しを逸らしてカラオケ店へ向かう。
沢山2人で歌い、次回遊ぶ約束をして、解散となった。




