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そらのかけら  作者: 夜と雨
第七章
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閑話

 世界を覆うような闇の中。


 それは、種子を撒いていた。


 一つ一つ、丁寧に。


 芽吹くことさえ、知ることのない。


 残骸のような種子を。


 自我や名前は存在せず、ただ機械のように。


 種子を撒く。


 一つ、二つ、三つ…。


 いつしか、自我を持ったそれは、種子を撒くことをやめた。


 ふと、自分の内側から湧き出てくる、渇きに気が付く。


 ———欲しい。


 伸ばした闇も気が付けば、手になっていた。


 歩き出すための足もいつしか存在していた。


 ———欲しい、欲しい、欲しい。


 記憶に浮かんだ光景。


 誰かを想う眩いばかりの光。


 ———あれが、欲しい。


 静かに蠢く。


 それは一つの闇であった。


 けれど、確かに“心”を宿し始めていた。



 そして、闇は脈を打つ。

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