第97話 違和感
先日カルミアと話してから色々意識するようになったが急に何かが変わる事はなかった。
最近の仕事は事務的な仕事が溜まっていたことも有り自宅内で書類に目を通す事が多くルカ以外と会う事も少なかった。
……探検でもしたいななんて考えたのが良くなかったのか……北の方から嫌な感じがした。
その日はそれだけで終わったのだが、翌日ゼファー様が朝早くから来たことで理由が分かった。北市の北部から大量の魔獣がこちらに向かっているらしい。現在北市北部で戦っているらしいが圧倒的な数の差でもうすぐ突破されそうと言う報告だった。国王からの手紙をゼファー様が持って来てくれていたがそこにもすぐに領民を連れて避難するようにと書いてあった。
「ゼファー様、ここで戦うと言う事は不可能ですか?」
「報告で聞いた数だが大小含めて数百体らしい。君がどれだけ強くてもそれだけの数は相手に勝てるとは思えない」
「そうですか、分かりました。カルミア!領民たちを集めて避難を開始して。ゼファー様にも手伝って頂いてもよろしいですか?」
「分かりました。カルミアさん手伝いますので避難を急ぎましょう」
元々領民たちは前回の魔獣の襲撃の経験者なので避難の準備は早かった。
私は気になったので北に向かって移動したのだが私の領地を少し出た所まで魔獣たちが既に来ていた。
「これ……逃げられないやつだ……」思わず独り言を言ってしまった。
多分今ここから逃げ出したら領民の北側に住んでる人たちの避難は間に合わないだろう。
大きな声で「この近くに人は居ますか?……返事は無いし居ないと判断しますね。今から魔法攻撃しますので居たら逃げてくださいね」と叫び、人の気配がないのを確認し大規模な魔法を数発発射しすぐにカルミアの所へ魔法で移動した。
「カルミア!北側もう少しで侵入される。とりあえず逃げられる人だけ連れて逃げて。私は少しでも足止めする。あの数は異常よ。私に何か有った時はカルミアを臨時の代理とします。ゼファー様も聞こえていましたか?」
「ちょっと待って、ツバキも逃げるのよ」
「カルミアごめんね。後から行くから」
「君が戦うなら私も残る」
「ゼファー様。私の伝言を王にお願いします。もし何か有った時は私の財産はサザンカにお願いしますと」
ゼファー様は何かを覚悟したように言った
「わ、分かりました。それが貴女の望みなら」
そこに軽い声が聞こえた「俺達は残って戦うぞ」
カゼ様たちだった。
「ここ気に入ったから守るぞ。俺達は冒険者だ、仲間を見捨てて逃げたりは出来ない」
「何言ってるのですか?貴方は第三王子ですよね?」
「そうだけど今はカゼという君と仲の良い冒険者だよ。一緒に戦おう!ゼファー様この手紙を俺に何か有ったら国に送って欲しい。頼む」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
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