第91話 売り込み
ある噂が近隣の領地に流れた。内容は”ツバキ子爵が若い男を飼っている”と。多分よく思ってない貴族からの嫌がらせだとは思われるが、それが意外な反応を起こすこととなった。若い男の子が居る(特に下級)貴族が子供を売り込みに来たのだ。
「うちの子を今から子爵好みに育てれば……」
「見た目も悪くないでしょ。将来の婿に……」
「うちのはもう既に基本的な学習は終わって……」
等の申し込みが大量に来た。
これに困ったのはツバキ本人とゼファー様である。二人で協力して噂を否定する予定なのだが何をしたらいいのか分からない。
悩んでいるとゼファー側から再度提案が有った
「こうなったら例の偽装結婚を本当にしませんか?」
「提案はありがとうございます。前にも言いましたが結婚というのものに嫌悪感が有りますので、その案は却下させていただきます」
「では年下が好きではないと発表するとか?」
「私は相手を年齢で判断する事が嫌いなんです。自分も女子供と言われてきましたし……」
「では何もしないのですか?」
「そうですね……王様にも手紙を書いてみます。このままでは工事が進みませんし……」
「では私が王城に行く時に持参しますね。いつ頃取りに来ればよろしいですか?」
「少しお待ちいただけたら今書きますね」
こうして書いた手紙をゼファー様に預けた。数日後から面会の申し込みが急に無くなった。効果は絶大だった……のかな?
これで工事が出来る。最近はルカ君も連れて行くから危ない所は行けなくなった。外での仕事が終わって帰ると、ルカ君は一般教養とかの勉強が始まる。その間に私は鍛錬とお風呂を終わらせる。
そんな感じで一日は終わって行った。
数ヶ月経過ニーロー地区の温泉の熱を使った温室が完成した。完成はしたが建物だけ完成で終わりではない。イチゴが出来るまでは時間がかかるだろう。まあでもそこは任せる。私は工事が専門だ……あれ?私の本業って何?
近くに少し高くていい場所が有ったので”丘場”と名付けてその辺りにも宿泊施設や家、お店なども作った。有間地区との間に馬車を通し馬車の駅も作った。
こうして北市の人口は増えては来たが中央市とかに比べるとまだまだ小さい街だった。
そして忘れそうになった時に国からの援助も有り隣国との間の道が完成した。国境には検問を作り両国で管理する事となった。
私も国王から許可を取り隣国へ行くこととなった。某第三王子との約束も有るし。
交易に関する手紙を持ち隣国の近くの都市に行くと隣国民から「天使様」と呼ばれた……少し恥ずかしかった。
代表者に手紙を渡し”これで第三王子との約束も果たせた”と伝えてくださいと言ってすぐに帰って来た。
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




