第87話 運命?
ゼファー様が帰った後も何故か暑く感じた私は近くの森の中を散歩していた。
気持ちよく歩いていると前方に生き物の反応を感じたが、敵意は感じなかったのでそのまま進み、近付いたので声を掛けてみた。
「誰かそこに居るのですか?」
「ごめんなさい」
「いや謝って欲しいのではなくて……お家に帰らなくていいの?もう結構遅い時間よ」
「家はこの前魔獣に潰されて家族もどこかへ行ってしまって……」
「そうなの……食事とかは?」
「この辺りの草を適当に食べてます。貴族様ですよね?ここで生活したら駄目ですか?」
「……駄目です。成長期には栄養をとらないとね。私もお腹が空いたから一緒に食事にしましょう」
「でも、僕お金とか持ってないです」
「お金なんて要りませんよ。ただ大きくなったら私の仕事を手伝って。それでいいから家においで」
「ありがとう」
こうして家に戻ったのだが……家に入るとローズマリーが私が男の子を連れているのを見て
「お嬢様が年下の男を捕まえて帰って来た!」と叫んだので
他の使用人たちも
「お嬢様は年下が好きだったからゼファー様とは……」とか色々言いだした。
変な噂が広がりそうになったので私は大きな声を出して言った。
「近くで家を失い家族と逸れた人が居たから救助しただけです!食事と寝る所を準備してもらえますか?」
皆は怒られたのと勘違いしたのか
「かしこまりました」といってすぐに去っていった。
私はまだ名前も聞いてない事を思い出し質問した
「そう言えばまだ名前も聞いてなかったわね?良かったら年齢も教えて」
「僕はルカ12歳だよ。お、お嬢様の名前は?」
「ごめんなさい、言ったつもりで言ってなかったわね。私はツバキ18歳だよ」
「ツバキ様って呼んだらいい?」
「そうね。他の人が居る所ではそう呼んでくれた方が良いかな」
「わかった。ツバキ様って呼ぶね」
食事の準備中にルカにお風呂に入ってもらい、着替えをしてから食事した。
「どうかな?全部食べられる?」
「はい。初めてこんなおいしいもの食べました」
ルカは美味しそうに食べている。なんだろう……非常にかわいい。
「他にも食べたいものが有ったら言ってね」
「ありがとう。でもそんなに食べれないよ」
何だろうこの子……他人とは思えない。出来たら近くに居て欲しい……。
「ねえ、良かったらお仕事しない?私の助手として出かける時について来て欲しいのだけど」
「それでご飯食べれる?」
「ご飯も寝る所も保障するわ。基本的に週休2日……5日働いたら2日休みよ。休みの日もご飯はあるからね。お給金も出すから」
「そんなに貰っていいの?寝る所と御飯だけでいいよ」
「駄目よ。仕事なのだからお給金は払うわ」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
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