第8話 授業
高校で魔法の勉強が始まった。
魔法を使うための魔力というものは全ての生き物が持っている。
しかし、魔法として体外に放出できるものは少ない。そう言う人間を魔法使いというらしい。
魔法使いには最低一つの属性の魔法が使える。
今までに確認された属性は6属性で個人で使えた属性の最高は4属性。その人は世界最高の魔法使いと言われたが1つ1つの魔法は弱かったと言われている。
まあこの世界の常識では有るのだけれどね、これ意図的に作られた嘘なのよね。
魔力自体はすべて共通。放出時に属性を変えたら複数属性が使える。
魔力が低い、レベルが低いのどちらかの状態で使用できる魔法が減っていく。
昔の権力者が全員がすべての属性を使えると危険と言う考えになり、子供に読む本や教育自体で1つしか使えないよ……、使えても1つ1つが弱いよ……と一種の洗脳のような事を続けた結果長時間かけて現在の常識となった。
では何故私は知っているのか?それは簡単。私の前世の妹(自分も含め前世の名前は思い出せない)が教えてくれた、このゲームの世界の設定だ。何か自分が生きているのに設定というのは違和感が有るが、今まで妹から聞いていた話に間違いはないから正解なのだろう。
多分いきなり複数属性使う事は出来る。しかしそんなことしたら注目される事間違いなし。
私は冒険者に成りたいのに魔法の研究とかさせられると大変だ。どれか一つしか使えないことにしよう。
生きていくには水が必要よね。顔洗ったり、水飲んだり。あっ、魔法で出来た水は体に良くておいしく、洗顔に使えば顔の若返りに効果が……。やはり水よね。私だって女の子だから美容も少しは気になるし。
授業で今から魔法を実際に使う事となった。得意な属性は普通適性さえあればすぐに使える筈なので。
私の属性は、水にしよう。とりあえず体内の魔力を水に変えて放出をイメージしながら
「水の神よ我が右手の前に水の塊を出してください」だったかな?あっ!できたけどその後指示しないから地面に落ちた。服が濡れなくてよかった。
隣に居たカルミアを見たら、彼女は土(地)属性だった。
他の人がいるので丁寧に話そう。
「小さな山が出来たね。カルミア様は地属性なのですね」(他の人がいるので丁寧に話している)
「ツバキ様は水でしたね。先程みましたよ。攻撃も出来そうですがイメージ的には火かなと思っていました」
「私もそう思うわ。敵は燃やし尽くす位の魔法を使いたいけど、木の多い場所では火を使うと火事になるから水の方が消火に使えて便利だし、お腹すいたらとりあえず水は飲めるし」
「魔法も実用性重視なんですね」
こんな会話してるのに実は美容重視ですとか言えない。肌って意外に弱いのよ。若い時からケアしないとね!
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