第71話 近くに
「それは……良かったと言うべきなのかな?」
「気が付かないというよりも全く考えていませんでした。正直私は貴族としては間違っているのでしょうが、誰とも結婚する気はないのです。こんな私の為にゼファー様の大切な時間を奪ってしまうのは望んでいません」
ゼファー様は何か思いついたように話し出した
「もしツバキ様が嫌ではないのなら私は貴方のそばにいるだけでも良いのです。これは提案なのですがもしツバキ様が誰とも結婚をする意思が無いのなら、私と結婚しませんか?」
ゼファー様の言っている意味が分からなかった
「それはどういう意味ですか?」
「すみません、説明不足でした。簡単に言うと偽装結婚です」
「偽装結婚?」
「そうです。もし貴女の近くにそれで居れるなら……」
「それはゼファー様の経歴に傷を付ける事になりますし、私が最も嫌うのはお互いを思えない結婚です。折角提案頂けたのですがそれはお断りいたします」
「私も変な事を言ってしまい申し訳ありません。出来たら忘れてください」
「そこまで思って頂けてるのだけは分かりました。出来たら教えて頂けませんか?私の何が良いのですか?」
「見た目も良いですし、前にも言った通り……女の人にこんなことを言っても良いのか分かりませんがその強さに惹かれました」
「わ、分かりました。ありがとうございます。今日はその、変な事ばかり聞いてごめんなさい」
「あなたとお話しできるのならいつでも歓迎しますよ」
もうこれ以上話せる自信が無いので今日は挨拶して帰る事にした。
帰ってからも忘れられずにローズマリーと話した。
「私とゼファー様って似合うと思う?」
「お似合いだと思いますよ。ついに気持ちが固まりました?」
「違うわ。もうどうしたらいいのか分からないの。ゼファー様にも偽装でいいから結婚したいと言われたのよ」
「ツバキ様ならそれでいいかもしれませんね。今のゼファー様以上に気に入る方なんて中々居ないと思いますし。相手も偽装で良いと言ってくれているならチャンスでは有りませんか?」
「……貴女もそう言うって事はそうなのかもしれないのかな?」
「まあツバキ様の人生です。好きなように決めたら良いと思います。国を捨ててどこかへ逃げるならお供いたしますよ」
「ありがとう、少し考えてみるね」
結局自分の気持ちが分からない。ゼファー様がいい人なのは間違いないだろう。でも強さが好きと言うのは若干どうなのかとは思うが……。
結婚ってどういう基準で相手を決めたら良いのだろう?
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




