第40話 サザンカの罠
言われたサザンカは納得した顔だった。
「良かったです。姉だけを見てくれる方で。少し残念ですが」
「サザンカ……そう言う冗談は心臓に悪いからやめて」
「お姉様、若干本気でしたよ。お姉様の近くで恩を返さないと、って考えは本気ですから。でも心臓に悪いって事は私に邪魔されたくないって事かしら?」
「そうじゃないわ……そうじゃないよね?あれ分からない……。私もゼファー様と一緒に居たいのかな?」
「自分で分からないの?なら丁度いいじゃない。婚約者なんだからお互いをもっとよく知って行けば」
「そう、ね。婚約者だったわね。あれ?何か大切な事を忘れてる気が……」
「そうよお姉様!実家の話ですわ」
「そうだった。ゼファー様実家の行っている不正は御存知ですか?できたら訴えたいのですが」
「もう証拠は揃えてある……のだが良いのか、君たちが在学中に行動して。学校で騒ぎになるかもしれないぞ」
サザンカは少し悪い顔をして言った。
「その時はゼファー様が守ってくれるのでしょう?お姉様の周りに悪い虫が近付かない方が安心なのでは?」
「そうだな貴族はそう言った不祥事等を嫌う。しかしそれでいいのか?」
「私は元々クラスで友達など少なかったので問題ありません。サザンカは?」
「私も同じよ。簡単に離れて行くならそれまでって事でしょう」
「分かった。では今ある証拠を国に提出し調べて貰う事にする」
「お願いします。特に重圧がかかってると思われる領民を助けてください」
「こんな時まで人の為か……」
「お姉様はそういう人ですよ。私を見てたら分かりますよね。当時は私なんか助けなくても良かったのにって思ってましたが、今は家以外の世界が楽しくて……助けてくれた姉に恩返しするまで死ねません」
ゼファー様は書類を早急に準備すると言い早めに帰られた。
何か忘れてる事が……あっ!冒険者の事聞くの忘れた。
でも何か結婚しても冒険者を続けても良いと言う様な事を言っていたような気がする……。
あれ?いつの間にか私も結婚認めてしまってない?!
まあ助けてもらったのに何も返せない、元とはいえ貴族の娘である私は政略結婚は仕方ないと思っていたのだし、ゼファー様となら好条件かと自分に言い聞かせた。
サザンカって絶対私より貴族に向いてそう。今日のゼファー様との会話も都合の悪い事を言わせないようにコントロールされていた気がする。というか私が貴族に成って大丈夫なんだろうか?
ゼファー様は自分が何とかするって言ってくれてはいるが……。
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
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