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第1話 妹が苦手

 私はローズ伯爵家の令嬢ツバキ。

私にはサザンカと言う妹がいるが、嫌いだ。

何故嫌いかは簡単だ。妹の口癖は「お姉ちゃんはいいわね」である。


 妹は病弱であり18歳である成人まで生きれるかもわからないと言われている。

不幸なのは分かる。そこは同情するが、私の出来ないことを病気でなければ自分ならできるのにと言われる。


 勉強なら「~も出来ないの?健康な体なら勉強ぐらい簡単よね?」等。少しでも間違いが有れば言われる。私は今10歳で妹は6歳。

「私は後10年生きれるのかしら?」とかも言う。

 父母も「サザンカのお姉さんとして情けない姿を見せないで」と責められる。

更に「元気なツバキは座学ですべて100点取れる様にしろ」と。それが当然であると。


 もう無理だ。貴族辞めても良いから逃げたい。そう思って居た時激しい頭痛に襲われた。

「あ、あたまがいた、いの。たす、けて……」

その時目の前にいた両親は

「お前まで病気か?仮病はやめろ」と聞いてくれない。

そして意識を失った。


 あれここは?懐かしい。妹の入院してた病院だ。えっ?病院って何だっけ?

何か色々思い出してきた。あ~これ前世ってやつか。妹に買ったマンガ読んだ時に読んだことある。

 

 でも、あれっ?ちょっと待って。どちらが現実??分からないんですけど。

私も病気なん?頭が混乱してる。と、とりあえず妹の病室へ行こう。

到着した。

「おはよう。起きてたの?」

「おそよう姉さん。もう昼過ぎよ。早くないわ」

「そうだね。体調はどう?」

「良いと思う?」

「ごめん」

「謝らないで姉さん。どうしたの?何時もの元気がないね。受験勉強辛いの?」

「貴方に比べたら辛い事なんかないわ」

「なんか変な物食べた?」


「ん~?変な夢見た?的な」

「どんな夢?」

「貴族の娘に生まれたけど家族とうまくいってなくて、逃げ出したくなる夢」

「どんな世界?」

「地名は日本っぽいけど、町並みは中世のヨーロッパ的なのかな?よくわからない」

「それって神戸って国名じゃない?」

「何で知って……」

「お姉ちゃん……私の貸したゲームやりながら寝たんじゃない?悪役令嬢のローズ伯爵家とか出てきたりして」

「そう。私がローズ伯爵家令嬢だった。悪役令嬢なの?嫌だな……でも分かるかも。妹と両親に嫌な事言われ続けてるからね」


「妹?」

「あ、ごめん。あなたのことじゃないわよ」

「わかってるよ~。でもあのゲームにはローズ家には妹いなかったはず。まあそこは夢だからかな」

「だね」

「もし、また行く事あって、妹が嫌なやつなら冒険者になったらいいよ。あのゲーム裏技が有って……」


 その後数字時間話してから帰った。と言うか正確には帰ろうとした。病室を出て少ししたらまた激しい頭痛が……。ここ病院だし診察してくれるかな?等考えてる間にまた意識を失った。


 「頭が……痛くない?あれ?ここは私の部屋のベッド?」

「ツバキお嬢様。目覚められましたか……よかった」

「ローズマリー?ですよね。もう元気よ。心配かけたわね」

「お嬢様記憶が?頭大丈夫ですか?先ほど倒れた時頭でも打ちましたか?」

「ねぇ、頭大丈夫は聞き方としてはどうなの?大丈夫よ。これ以上悪くならないわ」

「お嬢様は頭良いではないですか。あのご両親の発言ですか?気にしてはだめですよ」

「妹もね……もう毎日言われて辛いの。冒険者になりたいわ」

「サザンカ様ですか……。確かにご両親に大切にされて少し気が大きくなってるみたいですね……あら失言しました」

「大丈夫私も同意するから」

「普通ならお止めする立場ですが、このまま耐えるのもお辛いですよね」

「そうね。いい方法考えてみるわ。お金さえ稼げれば何とかなるわ」


「私にも少しは貯えが御座います。一緒に生活したら1年は大丈夫です。……多分」

「何言ってるの?ローズマリーを巻き込む訳にはいかないわ」

「お嬢様!私たち何年の付き合いですか?私には可愛い妹見見えるのですよ」

「私からしたらローズマリーの方が本当の家族よりお姉様してますわ」

「姉妹仲良く暮らしましょう……ね」

「あ、ありがとう。お姉ちゃん」泣いてしまった。

その日はそのまま疲れて寝てしまった。


 夢の中で思い出した。前世の妹は良い子だったが20まで生きれなかった。

順番間違えたのよ、あの子。何で私より先にこんなに早く逝ってしまっての?

妹に先立たれるのは怖いわ。サザンカでも先に死なれるのは嫌。

嫌いだけど早くに死なれるのは嫌だ。

冒険者になって助けよう。

そうだ裏技も聞いたし。この少し知ってるゲームの世界でなら、病気でも怪我でも治せる魔法か薬が有ったはず。

サザンカ、病気がなければ勉強できるんだよね。

元気にしてあげるわ。


 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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