第七話 特別特殊能力
俺、安倍晴明の特殊能力は『自動復活』だ。残り10人を切ると俺は自動で復活できる。強すぎるが故に発動は一ゲームにつき一回のみだ。他にもこのような特殊能力があるらしく、それらをまとめて『特別特殊能力』と言うらしい。
「にしてもおかしいな、、」
俺はもう30分くらいマップを見ている。だが、さっきから人数がほとんど減っていない!
「壊れたのか、、?」
あ、そうそう、言い忘れていたがここはモニタールームと言ってバトルロイヤルの様子を見れるんだ。結構見やすくて便利だぞ?
「お、あと10人か」
残り1人が死ぬと俺は復活できる。
、、、なげぇ。あれからもう14時間も経った。なのに人数の変動は起きてない。
そう思っていたら、ついに人数の変動が起きた。残り人数が9人になった瞬間、俺は眩い閃光に包まれた。
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残り何人なのだろう。俺、織田信長はそう考えながらてくてく歩いていた。
「げっ」
目の前に『確保者』が現れた。咄嗟に逃げようとするが、目の前の確保者に思いがけない変化が生じた。なんと、確保者がうさぎになったのだ。
「,,,どう言うことだ?」
俺は驚き戸惑った。もしかして強制総則がなくなったのか?でもなぜ今なんだ。
「やあ、信長君」
誰かに呼ばれた。後ろを振り向くと、そこには見知らぬ男がいた。
「お前は誰だ」
「まあ当然知らないよね。僕はフォゲナ=ジュラレダ。現代人で、かつこのゲームの黒幕さ」
「!!!?」
「いいねぇ、その顔。めっちゃびっくりしてるじゃん。僕を殺したいのかい?殺気が沸いているよ」
「死ねぇぇぇえ!」
「無駄だよ」
なぜか俺の攻撃はフォゲナには当たらなかった。
「どういうことだ、、?」
「僕の特殊能力は『透過性向上』。どんなものでも僕の体をすり抜けてしまうのさ」
「なるほど、でも特殊能力ってことは持続時間があるってことだな?」
「そうだね。でもそう簡単に僕は殺せない」
「なら2対1はどうだ?」
またもや後ろから声がした。みんな後ろからの登場好きすぎるだろ。
「ったく、誰だよぉぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
そこには、もう何回も殺したはずの安倍晴明が立っていた。
「心配するな。俺は本物だ。1回目とこれ以外は全部偽物だ」
「すごいね、晴明君。他のプレイヤーを全員殺すなんて」
「俺はもう負けない。次は勝つって約束したからな」