第十話 頸
ゼウス、、。て誰だ?
「全知全能の神だよ。ギリシャ神話に出てくるんだよ」
「ぎりしゃ、、?何だそれ?」
「海外の国だよ」
「海外、、。ということは強敵だな。文明が栄えてそうだ」
「御名答。まあ神なんでね。相当強いよ。僕は」
自画自賛してばっかだな、こいつ。流石にふざけてやがる。
「清明!その、万物の創造、とやらはまだなのか!?」
「少し手こずっているようだ!」
「あらあら、可哀想なこと」
そう言ってゼウスは俺たちを投げ飛ばした。
一体何が起こったんだ、、?
「くそっ!」
「どうした!清明!」
「貴人が破壊された!もう手段がない!」
なに!?貴人が破壊された!?それじゃああいつの透過を破るのはもう無理なのか、、!?
「、、まずいな」
? ゼウスがまずいと言ったか?もしかして、、。
「清明!やつの透過性向上が切れるかもしれん!」
「いや、それもそうだが違う!」
「?」
「恐らくゼウスは俺たち以外に誰かいると言っているんだ!」
俺たち以外に誰か、、いるか?いないだろ、どう考えても。
「一体どんな術を使ったのだい?晴明君」
「読心術。心を読める十二天将の式神はいたが貴人が破壊され、十二天将は使えないからこっちを使った」
「読心術も使えたのかい?流石だね」
読心術、、。心を読む術か。なるほど。
俺たちはゼウスの攻撃を避けながら何度か攻撃を入れた。だが、やはり効果はない。毒は効かないし、やつの透過性向上が切れるのを待つしかない。そう思っていると
「信長!透過性向上が切れた!攻撃を入れろ!」
「あぁ!」
そう言って俺は名刀『酷祓』で切り刻もうとした。
「死ねぇぇぇ!」
酷祓はゼウスの胴を切った。ゼウスの血が酷祓に付着した。
「残念だったね。次は僕の番だ」
ゼウスの蹴りが俺の脇腹に直撃した。
「っ!!!?」
痛い、だけじゃない。なんだこれ、、!?俺の体に、電撃が走った、、!
「僕は雷を攻撃に混ぜることが出来るんだよ。しばらくは痺れて動けないだろうね。じゃあそろそろ、出てくる頃かな」
ゼウスがそう言うと、ゼウスの背後から高貴な貴族っぽい人が現れた。
「寝ね」
その人の攻撃をゼウスは軽々と躱すとその人を殴った。
「道長様!」
道長、、!?清明は明らかにそう言った。あいつが道長、、?
「まろはまだここで死ぬわけにはいかん、、!お主の頸を取るまでは!」
そう言って道長は消えた。
どう言うことだ?何処に行った?そう思っていたら
「道長、天晴れ、だ、、」
と言ってゼウスは倒れた。は?何が起きた?と困惑しているとゼウスは道長となった。
「道長様。流石で御座います。ゼウスに受肉するとは」
「だろう?やはりまろは天才よ!」
受肉、、?一体何が起きているのか、さっぱり、だ、、。
「ーー!ー長!信長!」
「っ!」
晴明に呼ばれて俺は起きた。いつの間に気絶していたんだ、、。
「そち、大丈夫かの?」
声のした方を見ると道長がいた。
「あ、はい。大丈夫です」
「そうか、よかったの。そちのことは清明から聞いておる。まろは藤原道長という者じゃ」
「は、はぁ。」
「道長様、このあと、どうしましょうか、、?やはり、元の世界に戻るには道長様が死なないと、、。でもやっぱそれは嫌だし、、」
「清明よ、元の世界にもどれはまろは生きておる。安心せい」
「ですが、、」
俺はやはりさっぱりだった。
「信長、何を言ってるか全くわからないって顔だな。仕方がない、受肉について説明してやろう」
「受肉とは、ある人間、つまり器に呪物を取り込ませ、呪物の宿し魂が器に乗り移ることでその器の体で生きていくことじゃ。まあ、簡単に言えば生き返り、じゃの」
「つまり、俺の前にいる道長さんは道長さんじゃないってことか、、?」
「その通り!まろが呪物とかして強制的にこいつに取り込ませたのだ!」
「す、すげぇ、、(分からんけど)」
「はぁ、、。とりあえずどうします?」
「え、ちょっと待って。さっき道長さんを殺すとか言ってたけどそれは何でだ?」
「それはまろが受肉体だからじゃ。こいつの魂もこの体の中にあるのでな。こいつもまだ死んではいないのじゃ」
「なるほど」
「だが俺は道長様を殺せない。だからお前だ。お前が道長様を殺すんだ」
「うーん、まあ、是非に及ばず、かな」
そう言って俺は道長を殺した。道長は笑顔で、灰となって散った。
「これでお別れだな、信長」
「そうだな」
、、、。
「、、また、何時か何処かで会おうな」
「、、あぁ」
俺たちは黄金の光に包まれた。
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「ーー様!ー長様!信長様!」
「ぅおう!どうした!」
「明智光秀の謀反にございまする!」
「光秀が、、!?本当なのか!?」
「それが、、。桔梗の紋が見えまして、、」
「、、是非に及ばず」
「は?今、殿なんと、、」
「何でもない。武器を持て!この織田信長、最後の大戦じゃぁ!」
おぉぉぉぉぉぉぉ!
たった100人。されど100人の声が本能寺に響き渡る。
「我が頸、取れるものなら取ってみせよ!」




