6 実家への散財だってしちゃいます
「・・・こんなにして貰ってもいいのかしら?」
母が困惑していた
いいんじゃないのかな
旦那様が何にも言わないから
ごきげんよう
グーフィー伯爵夫人ですわ
とりあえず旦那様から苦情が来るまで暴走していこうと思っていましてよ(笑)
いえねお飾りの妻になったんですよ
わたし
伯爵夫人としての予算があります
社交だったり必要なドレスを買ったり、とかですね
まあお茶会や夜会には出る予定はないんですけどね
でも旦那様は太っ腹なのかその辺は減額とかはありませんでしたね
つまりは費用はたまる一方
散財するのも伯爵夫人としてのお仕事です
主に伯爵家と懇意にしている商会やらに、ですけどね
逆に言えば懇意にしている商会ならば散財しても良いということです
だったら買って買って買いまくりましょう
なにせ買われたお飾り妻ですからね(笑)
自分の物を買ってもいいんですが、そこはほらいつお役御免になるか判らない不安定な立場じゃないですか
そこで実家を使うことを思いつきました
宝石やらドレスやら絵画やらをお父様やお母様や弟や妹にプレゼント
もしも離縁された時はプレゼントを売れば問題なし
悠々自適に生きて行けます(たぶん)
そんな下心もあって頻繁に実家の男爵家に帰る私
今回は母のために夜会のためのドレスを一緒に買いに行きましょう、という訳です
突然の贅沢に困惑している母
いや結構、男爵家に物が増えているというのに貧乏性なのかいまだに浪費に慣れない母
いいんですよ
どうせ旦那様のお財布です
買って買って買いまくってやりましょう
とりあえずは苦情がきていません
苦情がきてから考えればいいんです
まあ腐っても(いや腐ってないですけど)伯爵家
男爵家程度のドレスではびくともしません(たぶん)
だから安心して買いものができます(たぶん)