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魔物討伐 2

更新またもや遅れてしまい申し訳ありません。

今回はステラ目線です。

くそっ!クロードと離れた。

魔物の撃退中にもう一頭やってきて、別々の方向に走り出してしまったのだ。


「やっぱり、まだまだ息が合わないな。先輩とだったらそんなことないのに。」

思わず呟いてしまう。 


昔、先輩が団長になる前、私達はペアだった。

先輩とだったらどんな事でもできると思ったし、無敵だと思っていた。

でも、先輩は出世して、新しい副団長が来てしまってからは一緒に稽古することすらなくなった。

先輩は忙しいから。


「うっ…。」

さっき足を魔物にやられてしまい、足が思うように動かない。

「これはきついな。早くクロードを見つけないと。」

とりあえず、クロードの方に向かおう。

そう思っていた矢先、

「ヴォー!!!」

近くで魔物の唸り声が聞こえた。

かなり近いし、地響きがすごい。

ダメだ。今出くわしたら完全に死ぬ。

私だけじゃ倒せない。

そう判断して、方向転換をした瞬間だった。


「グハッ…!!た、すけ…て…。」

後ろから助けを求める声がしたのは。

思わず振り向くと、重傷を負った兵士が1人倒れていた。

「大丈夫ですか!?」

慌てて駆け寄る。

すると、血だらけの口を必死に動かしだした。


「俺は…もう、いいん…です…。弟、が…まだ、魔物の…ち、かく…。たす…けて。」

そこでその兵士は生き絶えた。


きっと今の私1人じゃ魔物を倒せない。

でも、兵士1人逃すことくらいできる!!

私はそう思って駆け出した。



「クッ…!!」

駆けつけたときには、もうその兵士はかなりの傷を負っていた。

でも、この状況なら…。

あの人を逃すことくらい容易にできる!!


そう思った私は魔物の懐へ飛び込んだ。

腹の辺りを切り裂き、私は傷を負っていた兵士を突き飛ばす。

「逃げて!そして、もしできれば第一騎士団の応援を頼んで!!」

私が叫ぶと、その兵士はしばらく躊躇していたが真剣な顔で頷き走って行った。


ふう。これであの人は大丈夫。

でも…。

ここからの事ちゃんと考えてなかったのよね。

どうしたものか。

そんな能天気なことを考えていると、魔物が私に攻撃を仕掛けてきた。

火を吹きながら、大きな手を振りかざす。


「あっぶっな…!!」

間一髪で避けたけど、あれ当たってたら絶対に死んでた。

「まあ、どうせ死ぬんだろうけど…!!」


反撃とばかりに、私も魔物の足に剣を突き刺す。

この暴走状態で頭に突き刺すのは流石に無理だ。

だから、出来るだけ傷を負わせなければ。

私が死んだ後に少しでも倒しやすいように!!



「はぁはぁ…。ここまでかな…。」

多分頭をやられたんだろう。思考がおぼつかないし、体から思うように動かない。


「できれば最後に先輩に会いたかった…。」

そう呟いて私は目を閉じる。

こんなことになるなら、好きって伝えといたら良かったかな。

私の意気地なし…。



「ステラ!ステラ!!」

あれ?先輩の声が聞こえる。

これが走馬灯ってやつかな?

「よくやった。とにかくお前が最優先だ。救護テントに戻るぞ!!」

やっぱり先輩の声好きだな。

「先輩…。好きです…。」

頑張った私に神様が先輩の幻覚を見せてくれてるのかもしれない。

そこで私の意識は途切れた。



クロードからステラとはぐれたと聞いて、死に物狂いで探したが、ステラはかなり重傷だった。

「先輩…。好きです…。」

ステラが譫言のように呟く。



「それはこの討伐が終わった時にもう一度聞かせてくれ。」

俺もそっと呟いた。

ちなみにクロードはステラのペアです。

ステラの後輩でクロードは騎士団に入った時にステラに一目惚れして速攻告って速攻フラれたという過去があります。

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