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~エピローグ~

※ あとで書き直すかもしれませんが、更新止まり過ぎたので一旦ダイジェストだけ先に投稿します。

 それから僕たちはオシムさんと共に、大森林の中の集落の跡に向かった。

 そしてネコ耳の石像の謎を解き、獣の神の神界へと誘われたんだ。

 霧の先で僕たちを出迎えてくれたのは、強かで憎めない性格の獣人達と、ぶっきらぼうなリザードマン達だった。

 絶滅したと思われていた彼らは獣の神に匿われ、そこで好きなように狩りに明け暮れていたんだ。

 僕たちは宴会で歓待を受けて、更に案内されて獣の神の試練を受けた。


 そして、僕たちは会った……獣の神に。

 ルーは獣人ではなく、獣の神が干渉力を失いつつある僕たちの世界に残した最後の娘だったんだ。

 そして、世界に何が起こったのかを聞いた。


 異世界の勇者は世界に平和をもたらしたあと、自らが滅ぼした教団の力を使い次元の門を開いて魔界に渡った。

 そこで魔界の王子を倒し力を奪った彼らは、秩序と平和をもたらす勇者から狂気と変革の神へと変貌した。

 僕たちは異世界の勇者の恩恵を受け、レベルアップの力を得る。でもそれは無償の力ではなかった。

 彼らは力を授ける代わりに、死んだ後に魂を奪う。僕たちは異世界の勇者のために、経験値稼ぎを代行させられていたんだ。


 地上に戻ったあと、オシムさんがアドモールの陰謀を突き止める。

 リディック・キャモランはルーが獣人ではない事を知っていた。ドラゴンの力を奪えるのは神の血が流れるものだけだからだ。

 リディックの目的はハイエルフの信仰する裏切りと謀略の神、ボエジスにルーの魂を捧げる事。

 もしそれを許してしまえば、力を得たボエジスが異世界の勇者を喰らってしまう。

 勇者達の子孫である地上の人々はその影響から逃れられず、醜い化け物へと変貌してしまうと言う話だった。


 アドモールについての対応を協議する最中、街は再びドラゴンに襲われてしまう。

 ルーも巧みに作戦を立てて肉薄するが、一歩及ばず瀕死の重傷を負ってしまう。

 絶体絶命のピンチの中、オシムさんが命と引き換えに禁呪を発動。隕石の直撃を受けたドラゴンは大ダメージを受けて逃走するが、遠くの海中に墜落する。


 オシムさんが死に、ルーが戦闘不能になり、ボロボロになった僕たち。そのタイミングを待ってアドモールは奇襲を仕掛けてきた。

 首長さんも最初は裏切るつもりだったらしい。でも、オシムさんの最期の約束に感化され、涙と鼻水をまき散らしながら僕たちを守ると宣言してくれた。


 圧倒的な戦力差にも負けず、衛兵さん達は必死に抵抗してくれた。だが、そこに怒りに燃えるガイが現れる。

 角の呪いに汚染された彼は。モンスターとの融合実験の実験体にされ、正気を失って僕たちに襲い掛かってきた。

 次々と衛兵さん達が倒されていくなか、僕は新たに召喚出来るようになった魔力の弓矢を使い、フィーネと一緒に放ってガイを撃破する。


 それでもアドモールの攻勢は止まない。絶体絶命のピンチの中、リドが取引を持ち掛けてきた。自分を仲間にするなら協力すると。

 角の呪いに汚染された右腕を、リドの死霊術で暴走させたシモンさん。彼はまるでドラゴンみたいな右腕を振り回し……僕たちはかろうじて勝利した。


 この機を逃してはならないと、僕たちはアドモールの本拠地に乗り込む。

 その最深部で待っていたのは、墜落したドラゴンをアンデットに変えて従えるリディック・キャモランだった。


 彼は言った。「誰も無償で力を与えてくれはしないのだ。それが例え親でも、神であっても……」と。

 リディックはドラゴンゾンビに僕たちを抹殺するよう命令する。だが、リドがドラゴンゾンビの制御を奪ったことで彼はあっけなく殺されてしまう。

 それまで僕たちに協力してくれていたリドもまた、異なる神からの指令を受けた使途だったんだ。

 

 リドは口から不浄の神、ナミリスの神器を吐き出し、それを使ってドラゴンソウルを吸収する。

 リドは僕に向かってこう言った。


「愛してるデスよ。アルフ。永遠に私だけの……可愛い死体」


 異形の神の姿となったリドは尋常ではない戦闘力を誇り、ルーでもまるで歯が立たなかった。

 僕もフィーネも倒れ、そしてシモンさんは……僕たちを庇って戦死した。

 泣き崩れる僕たちに、彼の英霊がささやきかける。「お前なら出来るはずだ」と。

 そして僕は生まれて初めて勇者のスキルに頼らず、自分の力で世界の理を読み解いた。

 魔装術召喚の要領でシモンさんの英霊を矢に変えて、僕とフィーネは魔力の弓を引き絞って穿ち放った!

 そして突き刺さった矢にルーが渾身の拳を叩きこみ……僕たちは勝利した。


 死ぬ間際。人間の姿に戻ったリドはいつもの憎まれ口に戻っていて……

 リドは言った。自分は暗い水底から多くの人達を蹴落としてきたのだと。

 そして僕と出会って、初めて自分より底辺のやつを見たのだと。


「ダメじゃないデスかアルフ。私より下から追い越しちゃったりしたら……そしたら、今まで蹴落としたヤツらがみんなゾンビみたいに蘇って追いかけてきそうで……」


 彼女自身、いつから僕に偏執するようになったのか自分でもわからないと言った。

 それはどこか悲しい、狂気を含んだ愛で……そして彼女はずっと誰かに許されたがっていたんだ。


 フィーネは、徐々に灰になっていくリドを抱きかかえ「バカね。もっと早く話しなさいよ。仲間でしょうが」と言った。

 リドは「お前にだけは死んでも嫌デス。バーカ」と言った。

 リドの体が小さくなっていく。僕たちはお互いに手を握り、笑い、同時に泣いていた。


 そして……


 ルーはドラゴンの力を吸収せずに、大森林へと埋める事を決めた。

 ここには大きな竜樹が育ち、やがて神界への扉が開いて獣人達も戻ってこれるようになると言う。


 僕たちにはまだ異世界の勇者の血が流れている。

 だけどいつか竜樹の華が咲き、人と世界が繋がりを取り戻せば、いずれ呪いも解けるだろうと獣の神は言った。




「アルフ~! いつまで日記書いてんの?」


「早く行くのダー!」


 そうそう、エミリーも修行して回復術師として僕たちについて来てくれる事になったんだ。

 他にもいっぱい書きたい事があるけど……そろそろ怒られちゃうからもう行くね。


「待ってー! 今行くからー!」


 そして僕たちは歩きだす。手を繋ぎ、胸いっぱいに空気を吸い込んで。


 ありがとう。

 僕を成長させてくれたこの世界を。愛している。

ご愛読ありがとうございました!


え~っと、すいません。後半ダイジェストになっちゃって申し訳ないです。

今作では今までにないくらい感想なんかももらいまして、色々勉強させてもらいました。


で、やっぱり如何に読者様に負担をかけずにパラパラっと読んでもらえるかを真面目に考えると……

追放ざまぁものと世界を救う系のFFちっくな話がそもそも合わないのかなと言う結論に至りました。

それでも何人かの読者様はついてきてくれたのかもしれませんが、途中で脱落してしまう人にはモヤモヤしたものを残してしまう事になってしまいます。

凄く悩んだ末。この話はハッピーエンドで終わるんだよと言う事だけでも先に伝えさせて頂きたいと思ってこのような形をとらさせて頂きました。

悩み過ぎて間が空いてしまったのが非常に残念ですが……うーん、あっと言う間に過ぎてしまった。


個人的にはキャラクターは凄い気に入ってるので、

いつかキャラクターだけそのまま流用してもっと明るい世界で仕切りなおしてみたいと思ってます。

ちょっとへんてこな通常クエストをこなしながら旅をする後日談みたいな話を。。


また、新作「勇者パーティーに追放された俺。世界最強のダンジョンを作って人類に復讐する」

https://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/1300636/

を投稿してみます。

こちらはひたすら俺tueeeeしながら残虐に復讐するだけの話なのでかなり毛色が違いますが、もし魔王ものが好きな方がいましたら手にとっていただけると幸いです。


いつかヒット作を出して表現力に自信がついたら、ちゃんとした形でリメイクしたいです。

それではここまで読んで頂いて本当にありがとうございました。またお会いしましょう。でわ!

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