ビアンバーに行くまでのいきさつ
はじめまして。井無差です。自分がレズビアンであることを肯定しきれずに周囲に言うときはバイセクシャルだと言っています。
レズビアンなんじゃないか、という思いが頭によぎるたびに「いや、関わりがないだけで、私は男性にも恋愛感情を抱けるはずだ。」と言い聞かせています。なので、レズビアン(仮)とさせていただきます。
正直、関わりがないとか嘘です。小中高と共学ですし、高校から大学にかけては弓道部に所属していたので練習も、合宿さえも男女合同です。めちゃくちゃ関わりがあります。それでいて、男性に片思いをした最後の記憶は幼稚園です。もはや記憶にないです。でも、きっと自分は男性に恋愛感情を抱けるはずだと信じています。
それは、今の世の中では、男性に恋愛感情を抱けない女性はマイノリティ、異端だからです。異端でいる自分を受け入れられない気持ちがあって、自分はきっとバイセクシャルだと、男性に恋愛感情を抱くことが出来ると思いたいのです。
長々と自分の恋愛観の男性に対する姿勢を語りましたが、次は何故女性が好きになったのか、どんな女性を好きになったかを語ろうと思います。単刀直入に言うと、気づいたらそうでした、としか言えません。
ストレート(異性愛者のこと)の人が異性を自然とかわいいなと、かっこいいな、と思って恋愛感情を抱くように、私は女性に対してかわいいなと思い、恋愛感情を抱くようになっていました。アニメなどを見ても、小学生の頃から好きになるキャラは女の子でした。
中学生になり、私は女子バレー部に入部しました。そこで同期のとある部員に恋をしました。私は臆病でしたし、その頃には女が女に恋心を抱くのは異常な事であるという世間一般の【常識】が身についていたので、告白するという考えも無かったです。
ちなみに当時の私は、髪を短くするのが好きで、女の子らしいことが苦手だったので、自分自身の性別についてもかなり疑問視していました。「本当は私の精神って男なんじゃないのか?」と。今では私の精神は女性ですが、かわいい格好よりも、かっこいいというか、キレイで中性的な格好をするのが好きなんだということがわかってきました。ここまで行き着くのに結構長い時間がかかりました。
話を戻しまして、そのバレー部の同期は少し小柄で、ショートカットで、ストイックで、妥協やミスを許さないしっかりした子でした。ポジションが確定してきて、私がリベロ、彼女がセッターになると、一緒にパスをすることが多くなりましたが、かなりボロクソに言われて、泣いて帰った日も多かったです。それでも彼女の事は好きで、彼女に楽をさせてあげたいと一所懸命に正確にレシーブが出来るようにしました。まぁヘタクソだったんですが(笑)
中学の終わり頃には「お前の抱いている気持ちはおかしいぞ」と言う度重なる自問自答による押さえつけの結果、恋心も落ち着いてしまいました。思春期に女が女を好きになる事はよくある事で、落ち着いてくると静まるという話も聞いていたので、きっと私もそれだったんだと思うことにしました。まぁ、今彼女に会ったら「ああ、やっぱりかわいいな」と思ってキュンとくるとは思います。
バレーボールは究極のチーム競技です。今思えばそうでもなかったですが、当時の私はチームの足を引っ張りまくった事を気に病み、個人競技に逃げたがりました。そして、好きだったアニメの影響もあり、高校では弓道部に入部することにしました。
弓道部に入部して、とある女性の先輩が好きになりました。その先輩は少し低めの身長で、髪がサラサラで、とても可愛くて、しっかり自分のやらなければならない事だけはして、後はとても適当な人でした。結構明け透けに物事をいう先輩でしたが、そんな先輩に心を奪われました。当時は認めたくなくて、先輩に対する自分の気持ちはファンがアイドルに熱狂するような、あの気持ちだ、と言っていましたが、ぶっちゃけ普通に好きでした。
そもそもそういう気持ちなのは当たり前でした。ファンとアイドルが画面を隔てるように、私と先輩の間は同性と言う壁が隔てているような状況なのですから。
いろんな場面で先輩の後をついて回りました。私が先輩のことが好きなのは結構知れていたので(恋愛感情だとまでは知れていませんでしたが)、大掃除などで担当する場所が一緒になったりすると先輩も「お前かよ〜」と言いながら笑ってくれました。それが功を奏したのか先輩とは大学に入ってからも度々会うことができています。酒の席で「付き合ってくださいよー」と言ったら普通に「いや私は男が好きだからー」と返され撃沈しましたがね!!!
大学に入る前に大学の弓道部の方に顔を出しにいきました。流石にかなり緊張していたのですが、その姿を見た女子の主将に「うわーかわいい。食べちゃうぞ〜!」と言われその瞬間に一気に心を持っていかれました。
女子の主将は少し小柄で、ショートカットで、ストイックでした。21時くらいに練習が終わるんですが、その方はちょくちょく深夜2時とかまで自主練してました。それでもとても気さくで下級生の事をとても気にかけてくれていました。その方を勝たせたくて1年生の時は結構頑張ったと思うのですが何も力にはなれなかったです。
酒の席で「抱きつかせてください!」と勇気を振り絞って言って普通に抱きつかせて貰えたりしました。幸せでした。まぁ彼女には彼氏がいたんですが。
結論から言うと、好きになる女性の傾向としては、少し小柄で、ショートカットで、髪の毛サラサラで、目がぱっちりしていて、自分の事はしっかりしていて、他者に対しては大らかな人が多いと思います。きっと、他者に対して大らかな人を好きになるのは、私が臆病だからでしょう。
私は幼い頃に私の中に形成された【常識】によって、同性を好きになるのは変な事だと思っています。今でも思っています。同性を好きになる私は変なやつで、気持ちが悪いと思っています。皆さん、気持ち悪い人から告白されたら断りますよね? なので、ずっと黙っていました。同性を好きになった場合、同性愛者だと言わなければ【普通の友達】でいられます。それを崩すのが怖すぎたんです。
ただ、1度くらい私だって【常識】という枷に足を引っ張られずに恋をしてみたいと思うようになりました。そして、新宿2丁目に行ってみれば、同性を好きになるのは【常識】になるのではないかと、後ろめたさを感じずに恋愛出来るのではないかと思い始めました。
これを書いている時はまだビアンバーには行けていません。近々行こうと思っています。行けたら続きを書きます。
行ったことある人…東京でオススメのビアンバーあったら教えてください…_:(´ཀ`」 ∠):_