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第7話「妖精の森2・妖精より魔法修得」

 老妖精の指導で魔力を抑える訓練を開始。場所を妖精たちの住居から少し離れて少しばかり開けた場所へ案内される。


 訓練しながら覚えた魔法を整理。


 火属性。もっとも汎用性が高く、大抵の魔物のに効果がある魔法。あと、倒した魔物の死体の処理にも活用。死体放置するとアンデッドとして動き出すらしい。怖い。

 『ファイアーアロー』『ファイアーボール』

 アローは射程が長く、ボールに比べて速度が速い、しかし、威力が低め。ボールは射程がアローより短いが威力が高く、着弾した際に爆炎を撒き散らす。


 水属性。水と言いつつ氷の魔法を教えられたり。

 『アイスバレット』『アイスコフィン』

 バレットというよりニードル。といった感じの氷の弾丸。氷弾を作り出すさいに毒液などで氷弾を作れないか聞いたらそんなこと考える奴おらんわと。返された。後で自分で調べることにして保留。

 コフィンは文字通り棺。中に入れるもよし、ぶん回して物理的に殴るもよし。食材の保存にも使えると便利極まりないが、普通はそんな使い方しないと。・・・楽しそうなのに残念だ。本来の使い方は冷凍催眠のようなもの魔物を捕獲するために考えられた魔法。


 雷属性。展開速度では随一の攻撃手段。牽制する場合はこれが最も多く使用されると。

 『サンダーエッジ』『コヴァ』

 エッジは射程が中距離程度しかないものの、速度が早いが、点でしか攻撃できないのである程度危険を察知出来たら事前に使用可能なのが知られていれば対処されやすい。コヴァは閃光手榴弾のように相手の目くらましに使うと。


 風属性。

 『テンペスト』『ソニックブーム』先に覚えていたのが『ウィンドカッター』

 テンペストは自分を中心に竜巻を起こすわけだが、攻防一体だが動かせないのと、注意して使用しないと自身に重大なダメージを及ぼすと。ソニックは衝撃波。面で攻撃できるのでこちらも遠距離の雑魚を狙うために使う事が多いらしい。


 天属性。落下系?ヘブンズフォールとかいろいろあるらしいがこの森に落とすと危険なので一番威力のない魔法のみ。

 『スターダスト』『グラビトン』

 小規模な落下。と、重力制御。


 地属性。文字通り地面を操る方法。

 『サンドショット』『クエイク』

 ショットは地面を爆散させる魔法、妖精の主が移動手段に使っていたとか・・・。一歩間違えれば自分の攻撃魔法で自分にダメージを負わすことになるのだが、そんなことしなかった天才ってすごいね!

 クエイクはお馴染みの地震。局所的に揺らして大丈夫なのかと思うが、火山付近で使わない限り問題ないと・・・。地殻変動起こしたらどうするんだろうか?


 光属性。

 『ホーリーレイン』『インビジブル』

 アンデッド系統、闇属性に対して絶大な効果を誇る。ただし、闇以外にはいまいちの効果なので使い手は少ないらしい。魔法使いよりも神官、僧侶が好む属性。インビジブルは光学迷彩のようだが、光学迷彩が妖精には伝わらない。


 闇属性。

 『ダークベイン』『ドレイン』

 光の対極位置の魔法。光属性に対して絶大な効果。上位の魔法には代償を求めるものが多く、魔力よりも代償に左右される魔法もあるため使い手が少ない。自身の血を使い味方を強化するなど、強力だが、デメリットも多いのでオススメ出来ないとのこと。


 精神属性。精神に直接効果を及ぼす魔法。眠りやなど相手を傷つけずに無力化する魔法や自身の魔法耐性上昇など。

 『ロアー』『フィア』『マジックアロー』


 物質属性。物質に効果を及ぼす魔法、武器強化はこちらにカテゴライズされる。

 『マジックアロー』『ソウルフォース』

 なんでマジックアロー二つあるんだよって思ったら全ての魔力を喰らう魔物に対抗するための魔法だとか。属性相性に加えて全種類の魔力が効かないとかなると怖いな。ソウルフォースはマジックアローの上位。飛ばすのが矢から槍にパワーアップ。


 各種防壁のウォール。


 無属性。

 回復魔法、属性を持たない付与魔法、属性を持たない防御魔法。


 回復魔法は『ヒーリング』解毒系の魔法は『ファイン』ただ、どの程度まで効果があるかは使用者次第。魔力の高い人間なら深刻な石化等も治せるが低いと軽い毒すら治せない。ある意味リスキーな魔法。


 付与魔法、魔力を込めて一時的に魔法効果を得たり高めたり。武器の能力を上げる『シャープエッジ』防具を固くしてさらに堅固にする『ヘビィメタル』等。


 防御魔法。『シールド』楯を生成する魔法。楯のデティールは使用者次第。何も考えずに白い楯出してたが風の魔力を付与することで風に防御能力を強化したり、楯と偽装して爆発させたりと防御といいつつカウンターを狙える。


「おぬしは魔力を抑える気があるのか?」


「あるにはあるんですが・・・そもそも、魔力を感じるとかが解からなくてですね?」


「よくそれで今まで生きてこれたの・・・魔力は魔物にとって好物じゃぞ?」


「なんででしょうね・・・?」


「お主、よくそれで隠密行動なんぞ出来るな」


「気配は絶てるのですがね・・・」


「本当か・・・?まぁ、もうすぐ時間じゃし、ここで覚えきれなくてもどうにかなるじゃろ。お主は無駄に戦闘能力高そうだしの」


 魔法の訓練は日に一つの属性のみを鍛錬し、形状変化や放出操作などはまんべんなく。と言っても基本的に魔法で生成されたものは不定形だし。


「最後に、とっておきの二つを教えてこう。使える人間は限られた魔法なので論理だけになるがの」


「人をパシリにしないでほしいわね~」


 欠伸を抑えもせずに木々の隙間からアラクネが現れる。気配は感じていたので驚くこともない。


「へい、パース」


 二つのスクロールを投げてよこす。


「もうちょっと丁寧に扱わんか、貴重品じゃぞ?」


「っても、800年前の黴の生えた魔法でしょう?今ならそれ以上の魔法を使うのがいるんじゃないの?」


「残念ながら、この魔法は使い手を選ぶ。アヤト、使えるかの?」


 老妖精に促され、スクロールを開く。


『影鬼』自らの影に魔力を込めて使役する魔法。影の形状は使役者に依存。自由に作れる。


『魔刃鍛造』魔力による武器鍛造。存在しないモノすら鍛造可能。


「日本語なのは翻訳機能が仕事したんだと思うんだが・・・これ使える魔法使いがいたら最強?」


「そうなの?」


「レイラは魔法が使えんからな。やはり気が付くか」


 魔刃鍛造。存在しないモノ。という点が重要だろう。日本ですら製造可能でないナノマシン。そこに武器として扱ううレベルの能力を付与したモノが出来上がる。・・・この魔法が使えれば戦争せずにこの世界を侵略すらできそうだが・・・。


「この魔法が使えれば、転移用の扉も作れるか・・・?」


「それは無理じゃ、武器しか作れない」


「対象を強制転移させる武器ってありじゃないですか?」


「そんなことするなら、ぶっ倒した方が早くない?」


「・・・」


 元の世界に帰れるかもしれない道具を魔法で生み出せないと。という考えだが、老妖精とアラクネは敵を飛ばす武器として考えているのか・・・。


「どちらにしろ、お主が扱えるならそのうち何か出来るであろう。とりあえず、影鬼を一体作っておいた方がいいじゃろう。作り方はわかると思うが・・・?」


「大丈夫ですよ」


 コップに水を注ぐイメージでゆっくりと魔力を身体の外へ流していく。影鬼の形状が何が適切かわからないので、とりあえず、猫の形をイメージ。


「魔法は簡単に使用できるが、隠蔽することが出来ないとかどうなってんのかしらね?」


「本人の戦闘能力が高いから、魔力を求めた有象無象では話にならないじゃろ・・・おぬしは何体生み出すつもりじゃ?」


 老妖精の声に反応して魔力を止める。黒猫が13匹並んでいる。


「・・・初めてでありながら、ここまで作れるなら問題はなさそうじゃの。寝る前に作っておけば魔力の増加の訓練も出来て、戦力も補充できる。継続していけば、ここぞというときに役に立つじゃろう」


「魔力って寝れば回復するんですか?」


「「・・・」」


「おかしなこと言いましたか?」


「・・・おぬし、魔力が尽きたことないのか?」


 ここにきて半日もしてないがほぼ魔力を使い続けた状態が続いているが、何も感じない。魔力が尽きれば枯渇して気絶することはわかっているが、水中での気絶は枯渇と無関係だと考えられる。

 妖精の家でねおちしたのも肉体と精神の疲弊だと思うが・・・。


「さぁ・・・?」


「・・・まぁ、考えても仕方ないしの・・・ところで、ウィンディーネが先ほどから動いてないが・・・どうかしたかの?」


 ウィンディーネは丸くなって小刻みに揺れている。携帯電話のバイブレーション機能のようだが。


「・・・」


「・・・」


「・・・マジ?」


 ウィンディーネに触れたアラクネが声を上げる。


「どうした?」


「街の方に化け物が出たらしいわ・・・魔王の軍勢の」


「普通に大惨事ですね・・・この後城に忍び込んで人一人攫うかもしれない手はずなのに・・・」


「どんな手はずよ・・・」「攫うってなんの手はずじゃ・・・」


 アラクネと老妖精からツッコミが入る。


「国の人間といろいろありましてね・・・」


 街の方で騒ぎになっているなら、街の方とは反対側からなら警備は手薄になるはず。


「・・・後は、王国の勇者が魔王の化け物を倒せるかが問題ですね・・・」


「・・・国に勇者がいるの・・・?」


「ええ、7人いますよ」


「多いのぉ」


「全員召喚された勇者みたいですよ?」


「なるほど。この世界に疎い人間を連れてきたのか・・・」


「どうせ、勇者なんて・・・」


 アラクネは爪を噛みながら何か言葉を紡いでいる。


「知り合いが勇者に殺されてな。人間だったのだが、アラクネを家に招き入れたということで殺されたそうじゃ」


「勇者嫌いなんですね。僕も勇者にはムカついてるんで」


 もっとも、国王8:勇者(弓のみ)2くらいの苛立ちだが。国王は無能っぽいしな・・・。


「国が亡ぶのは困りますが、7人も勇者がいれば大丈夫じゃないですかね?」


「だといいがのぉ・・・」


「様子を見に行くわよ」


 アラクネに首をつかまれて引きずられていく。


「ちょ!まっ、まって、まって」


「時間が惜しいわ」


 せめて担いで欲しかった。

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