第12話「魔法学園・世話好きな妖精」
日曜仕事火曜日休みとなったので更新日が変わってしまいました。ブクマしてくれてた方申し訳ないです。m(_ _)m
目が覚めると元の世界に戻っていた。なんてことはなく、見知らぬ部屋でベッドに寝かされていた。
「ここ、どこだ・・・まて、思いだせ」
最後の記憶は魔法召喚師クレアをかばって背中に攻撃を受けた記憶。そして、斧、鎌、楯が自分を逃がしてくれたこと。
「こののままはいそうですかって、切り捨てるのは最悪ですよね」
体を起こそうとすが力が入らない。ベッドから起き上がることすらままならない。
「全身不随・・・?・・・重傷を負った気はないんだが・・・」
身体を動かそうと奮戦していると、メイド服を着た女性が部屋に入ってくる。
「おや、もう目が覚めたのですか?」
「どちら様ですかね?」
「ここの管理をしているものです。シルビアとお呼びくださいな、お名前を伺ってもよろしいですか?マジックキャスター」
マジックキャスター、読み通りなら魔法の詠唱者。魔法使いか魔法師を差しているのだろうが・・・。
「・・・それ、僕の事ですかね?」
「ええ、あなたほどの魔力の持ち主はそうそういませんよ。ここで五指に入ると思われる魔力ですね」
彼女は答えながら、体を起こしていく。自分の体のはずだが、まったく動かせない。シルビアに触れられている感覚は少しあるが、まったく体が動かない。
「わかるのですか?」
「ええ、妖精ですから」
「・・・人間じゃない・・・?」
「お嫌いですか?」
「いえ、ちが・・・ま、ストップ、ストップ」
「どうしました?」
どうしました?じゃない。服着てないんだが。
「僕の服はどこですか?」
「仕立て直してますよ・・・無理の可能性もありますけど」
「・・・まぁ、汚れていたし、ボロボロだったし、捨てられても仕方なさそうだけど」
「捨てるなんて持ってないない。あれはかなり丈夫な服でしたよ。適当な布が見つからず、そのままの可能性もありますけど」
「なるほど」
「下着類は問題なかったのでこちらにお持ちしました、服飾に関して言われていたのでいくつか持ってきたのですが・・・クレアはどこにいるか、知りませんか?」
「いえ、僕も知らないですね」
「では、先にお風呂に入りましょう」
笑って布団から引きずり出される。
「ま、服着てないんですけど!?」
「お風呂に入るのに、服なんて着ないでしょう?」
「でも、体動かせませんし」
「私が洗うのですよ」
抵抗するまどころか、こちらの言い分もむなしく風呂場に連れられていき、洗われる。
「あの、すごく恥ずかしいので自分で洗いたいのですが?」
日本のような風呂ではなく、外国風のバスタブ。異世界だけど人間の文化の向かう先は同じなのだろうかと思う。
バスタブの中に身体を放り込まれると、シルビアは頭から洗い始める。シャンプーなのかよくわからないが、謎の洗剤らしきものを頭につけて洗う。
「まだ動かないでしょう?」
「そのうち動けるようになると思いますから、自分で洗うので勘弁してください」
「お気になさらずに、私は好きでやってますので」
頭を洗い終えたのか、お湯をかけられる。
「あばば」
「さて、次は身体ですが・・・横にした方がいいかしら?」
「バスタブ内で横にしたら溺れますし」
「ではこのままで」
スポンジの代わりだろうか。ヘチマのようなもので身体を洗ってくれるのだが、痛い。めちゃくちゃ痛い。
「すいません、凄く、痛いです」
「多少痛みがあるくらいでないと汚れが落ちませんよ」
日本人は風呂好きで毎日入って洗ってるから垢すりとかすると逆に肌を痛めつけてダメだとか言ってた友人がいたな。
「毎日ちゃんと風呂入ってますので大丈夫ですよ」
「たまたま、昨日はいったから・・・毎日ですか?」
「そうですけど」
「どこぞの王族ですか」
「普通の人は、毎日風呂入らないのですか?」
「・・・普通は入れませんよ」
異世界だったのを忘れていた。
「島国だと、周りが海なので、水組んでくる必要とかないんですよ」
「え、魔法で生み出してますよ?」
「魔法とかあんまり発展してないところにいたもので・・・」
「それなら仕方ないですね」
そういってシルビアはを身体を洗うのを再開する・・・。
「ちょ、ほんとに、下は、あーっ」
*
「なかなか良い身体でしたのでつい力を入れて洗ってしまいましたわ」
風呂場での出来事は事故と思ってあきらめよう。
「で、服を着せてくれたのはありがたいんですが、なぜに椅子に?」
せめてソファとかならいいんだが、普通に木製の椅子だ。拷問とかするようじゃなくて助かるが。
「汚れたベッドで寝るのですか?」
「そうですか」
慣れた手つきで数分立たずに交換し終え放り込まれる。新品とはいかないまでも、洗われた後のベッドは眠りへの誘惑をこれでもかというほど意識をつかんでいる・・・。
「眠りそうですね」
「構いませんよ、その間にクレアを探してきます」
シーツなどを持って部屋から出ていく。一人きりの部屋に残されると不安が頭をよぎる。
「・・・もし、このまま体が動かない・・・まてよ、しゃべれるのに、なんで体が動かないんだ・・・?」
もしかして、という不安がよぎる。一生動けない。なんてこともないのではないのか・・・?
「・・・」
寝よう。今は、何もかも忘れて寝よう。洗濯されたシーツが眠りに誘っているのだから。寝ようと目を閉じるが、乱入者により眠りを妨げられる。
「シルビアー?服持ってきたよー?いるー?」
「いませんよー」
のりで返事をしてしまった。
「イケメンの声がする」
「どんな声だよ!」
「いたいた、クレアが連れこんでしっぽいりねっとりしてるとかいうイケメン」
「尾ひれ付きすぎじゃないですか・・・どちらさまで?」
「ああ、服持ってきたんだよー。残念ながらあう布がなかったので洗濯して背中の穴塞いだだけだけどー」
見ると背中が縫われている。
「ああ、シルビアさんの言ってた服飾好きの?」
「そそ」
服を机に置くと、ベッドの横に腰掛ける。
「毒の状態はどうかしら?動けないってことは相当だと思うんだけど」
「あーよくわからないんですが、体動かせないんですよね」
「へー、顔に落書きしていい?」
「いいわけないですよ」
「そかー、思ったよりも普通そうでよかったわ」
「思ったって・・・十分普通のつもりですけど?」
「いやいや、その魔力量で普通はないけど」
「そう言えば、この学園で五指に入るほどって言ってましたね」
「ぶっちぎりで一番の可能性もあるけど」
「・・・この学園の人達ってどんなかんじ何ですか?」
「研究がメインだからそこまで魔力が多い方がいい!って人達ばっかじゃないわね。研究のために魔力が多いに越したことはないけど」
「研究って何をしてるんですか?」
「なんでもよ。クレアは転移魔法についてだったわね。行方不明のお姉さんを探してるとか聞いたけど」
「・・・」
勇者召喚も姉探しのためだったのだろうか?
「あなたは何をしてたの?」
「魔物狩りですかね・・・?」
「ハンターなんだ?」
「どうでしょうかね・・・」
「まぁ、並外れた魔力量あるし、なんでも出来たでしょうね~。まぁ、気を付けてねキャスター」
そういって服を持ってきてくれた彼女は部屋から出ていった。う~ん、名前聞き忘れてたな・・・答えたくなかったのかスルーされた。
「う~ん、一人だと考えることばかりで眠りたくなる・・・寝ようとしてたのになにしてんだ・・・」




