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私の婚約者様

作者: こころ

 私には2歳の頃から決められ婚約者がいる。

 名の通った財閥の子息である彼とた代々彼の家に使えてきた家の令嬢である私。双方の仲を深めるための政略結婚のための婚約者。それが私と彼の関係だったはずだ。

 なのに何故こんなことになっているのだろう。小首を傾げて現実逃避してみる。

 彼こと婚約者様とはなかなか良い関係を続けていたと思う。幼少期には生意気な餓・・・お子様であった彼に根気強く付き合い。友人という関係を築けていた。長子であるための苦悩も聞き、慰めたりとよき婚約者を体現していたように思う。私がその仮定でストレス痩せしてしまったのは、良いことなのか悪いことなのか。

 そんな彼との関係が可笑しくなり始めたのは、彼が高校三年になったころからだ。生徒会長として腕を振るう様を、自信に満ちあふれた声で月に一回は電話で教えてくれていのにそれがパタリとなくなった。

 何かあったのかとこちらから連絡してみるが、出ないか出てもおざなりな対応をされるようになった。仕事で疲れているのだろうか、そう思い時間を置いても改善はされなかった。それどころか、心配しての行動なのに媚を売るなと叱責される始末。思わず頭は大丈夫かと言いそうになるほど、ナルシストな発言をされた。

 いつから私は顔だけを重視して周りにイケメンを侍らせる悪女になったのだろうか。思わず私は自分の周りの顔面偏差値を確認してしまった。確かに偏差値は高かった。どれも一級品の顔を持つ美人・・だ。

 それもそうだろう。むしろ女子校に通っており、男子と知り合う機会が少ない私がどうやったらいつも周りに美少年を侍らせることができるというのか。それとも社交界で男を引っ掛けてくるような女に思われていたのだろうか、嘆かわしい。

 そんな意味が分からないことを言うようになった彼から、先程手紙がきたのだ。最近の言動の謝罪かと思えば、婚約を破棄する旨がのっていた。

 ついに頭がパッパラパーになったのだろう。私たちの婚約は家同士のが決めたことで、私たちの意志など関係がないのだ。つまりこれが正式に彼の家の当主からのお断りの正式な手紙で、私の父である当主あてのお手紙ならよくはないがいいだろう。この歳で婚約者がいなくなるのは手痛いが、探せば貰い手はみつかるはずだ。先に進める為に準備ができる。

 しかし、彼が送ってきたこの手紙は一方的にかつ彼の個人的な感情のみで送られてきたものだ。なにやら読むに耐えない私への非難が書いてあるが、要約すると「好きなった女性がいるから婚約を破棄する、私は家には従わない!」といったとこか。

 「アホか」と思わず言ってしまった私は悪くないだろう。こんなことをしてもし本当に婚約を破棄したとする。そうする原因がこの失礼きわまりないこの手紙。家同士の関係は破綻してしまうだろう。

 もしかして当主どうしが仲が良く、またこちらが従者の血筋だから従うと思ったとか?

 私情を仕事に挟む人にみえたのだろうか。家同士の関係が変わらないとしても、彼に対する対応はかわるだろう。彼の家は私の家になんらかの代償を払わないといけないだろうし。

 彼にとってだめだめなことだらけだ。これは本当にパッパラパーになってしまったか。にしても、運がないな。よりにもよって、父の側近に手紙が渡りこれを私と一緒に読むことになるとは・・・。後ろに立っている側近から冷気が漂ってきてる。

 思わずお嬢様らしい仕草で小首を傾げてしまった。

プロフィール

・お嬢様

 ある財閥に代々仕えてきた家系。

 婚約者様とは、政略結婚のための許嫁関係。

 恋愛経験は、今のところなし。男性との接触は手を握られる程度しか経験なし。

 なかなか男前でユニークな性格をしているため、女子校でも人気はすごい。リアルお姉さま状態。

 痩せてますます男前度が上がったと噂になっている。

 イケメン等の同年代または年上の男の人には慣れていないため、苦手。ぶっちゃけイケメンなんてどうでもいいから美少年美少女を愛でたい、。

座右の銘は、「可愛いは正義!」


・婚約者様

 お嬢様の婚約者で財閥の後継者。

 自分のお顔には、自信をもっているご様子。

 現在熱愛中の恋人がいるらしい。

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