別のご主人様
日が沈んでからもキョウカが帰ってこない。
どんなに遅くなっても日が暮れる前には帰してもらっていた。ウルミは判断が遅れたとキョウカを迎えに行った。
得られたのは、いつもより早い時間にキョウカは仕事を終えて出ていったという情報のみ。
自分から居なくなったのであれば、追う義理はないと帰宅しようとするが、足が動かない。
代わりに胸の辺りが過剰に活動して痛む。
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仕事終わり、早めに上がれたものの特にすることはないのでまっすぐ帰宅していた。
道中、以前キョウカの切った髪を売買した相手が立ち塞がった。キョウカの髪がたどり着いた先の主人が、本人を欲しがっている、と。
キョウカの主人はウルミ、主人に話を通してくれ
そう伝えると、もう許可は取ってある。
キョウカは人生2度目の誘拐を体験した。
連れてこられた先では、久しぶりにたっぷりの水とメイドを使われて身綺麗にされた。
さらに着飾られては、売った髪を加工したものをつけられ、長い髪に戻された。
加工されている分、以前よりは短いが、それでも遵法エリアでの生活を思い起こさせられるには十分以上だった。
きっと荷物か奴隷扱いで、遵法エリアに連れ込まれたのだろうと検討をつけた。
事実、無法エリアの中でも比較的まともな地域に捨てられただけで、本来はそういう場所である。




