第三十三章 次なる挑戦
グランヴェルのギルド。
俺が到着すると、リリアが驚いた表情で俺を見る。
「レオンさん!またもう戻られたんですか!?」
「ああ。海底神殿を攻略した」
「早い……出発してから半日も経っていませんよ!?」
周囲の冒険者たちが俺を見る。
「半日で海底神殿を攻略だと!?」
「化け物か……」
ギルドマスターが奥から出てくる。
「レオン……お前は本当に人間か?」
「人間だ」
俺は海神の巫女の魔石を見せる。
巨大な青い魔石。神級の魔石だ。
ギルド内が静まり返る。
「これは……神級の魔石!?」
リリアが目を丸くする。
「海神の巫女、アクアリアを倒した」
「海神の……伝説の存在を……」
ギルドマスターが深呼吸をする。
「報酬は金貨五千枚だ」
リリアが慌てて金貨を用意する。
俺は報酬を受け取った。
アイテムボックスの中の金貨は三万三千枚を超えた。
「それと、これも」
俺は海神の三叉槍を見せる。
青く輝く三叉槍。
「海神の三叉槍……伝説の武器です」
リリアが感嘆の声を上げる。
「お前のコレクションはどんどん増えていくな」
ギルドマスターが苦笑する。
「レオンさん、次はどうされますか?」
「次は天空の塔だ」
「天空の塔……北の山脈にある雲の上の塔ですね」
リリアが地図を広げる。
「ここです。通常なら山を登るのに一週間かかりますが……」
「飛行なら数時間だ」
「ですよね……」
リリアが苦笑する。
「明日、出発する。今日は休む」
「分かりました。お疲れ様です」
俺は宿屋に戻った。
部屋で装備を確認する。
深淵の王冠、龍殺しの指輪、魔王の剣、海神の三叉槍。
どれも伝説級の装備だ。
これだけあれば、どんな敵が来ても対応できる。
俺はベッドに横になる。
疲れはない。治癒魔法で体調は完璧だ。
だが、少し休息も必要だろう。
明日からまた戦いが始まる。
天空の塔。
そして、その後はSランクの依頼。
魔神の封印。
全て攻略する。
翌朝、俺は宿屋を出た。
リリアに別れを告げる。
「レオンさん、天空の塔、気をつけてくださいね」
「ああ」
「それと……」
リリアが何かを取り出す。
小さな袋だ。
「これ、お守りです。私が作りました」
「お守り?」
「はい。効果があるかは分かりませんが……無事に帰ってきてください」
リリアが真剣な表情をする。
俺はお守りを受け取った。
「ありがとう。大切にする」
「はい!」
リリアが笑顔になる。
俺は飛行魔法で空に浮かぶ。
そして、北の山脈に向けて飛び立った。
数時間後、俺は目的地に到達した。
北の山脈。
無数の山々が連なっている。
そして、その中央に一つの塔がそびえ立っている。
天空の塔。
雲を突き抜けて天まで届くような超高層の塔。
高さは数千メートル以上ありそうだ。
俺は塔の入口に降り立った。
石造りの巨大な塔。
入口には古代文字が刻まれている。
俺は透視でその文字を解読する。
『汝、天を目指す者よ。試練を超えし者のみ、天の王に至る』
俺は塔の中に入る。
内部は螺旋階段になっている。
上へ、上へと続く階段。
俺は飛行で一気に上昇する。
階段を使う必要はない。
だが、すぐに魔物が現れた。
スカイドラゴン。天空の竜。
全長三十メートルの巨大な竜が五体、俺を囲む。
「グオオオオッ!」
竜たちが一斉に襲いかかってくる。
俺は反撃する。
「アイススピア・超連射!」
無数の氷の槍が竜たちを貫く。
竜たちが墜落していく。
俺はさらに上昇する。
次々と魔物が現れるが、俺は全て撃破していく。
スカイエレメンタル、ウインドゴーレム、サンダーバード……
どれも強力だが、俺には敵わない。
そして、塔の中層に到達した。
ここには巨大な部屋がある。
そこに一体の巨大な魔物がいる。
サンダーデビル。雷の悪魔。
人型だが、全身が雷で覆われている。
高さは十メートル以上。
「よくぞここまで来た、人間よ」
悪魔が口を開く。
「我は天空の塔の守護者。ここから先には行かせぬ」
「俺はレオン。通してもらう」
「フフフ……自信があるようだな。だが、我が雷に耐えられるか?」
悪魔が手を上げる。
周囲に無数の雷が落ちる。
俺に向かって雷が降り注ぐ。
だが、俺はアイスバリアで防ぐ。
氷の鎧が雷を防ぐ。
「氷で雷を防ぐだと!?」
悪魔が驚く。
俺は反撃する。
「絶対零度!」
周囲の温度が急激に下がる。
悪魔の動きが鈍る。
「くっ……この寒さ……」
俺は追撃する。
「熱湯ウォータージェット・最大出力、連続射撃!」
無数の超高温熱湯が悪魔を貫く。
「フレア・極大!」
極太の熱線が悪魔を焼く。
「メテオ・超大型!」
超巨大炎球が悪魔に降り注ぐ。
悪魔が崩れ落ちる。
「まさか……我が……」
悪魔が消滅する。
巨大な魔石が転がり出る。
俺はそれを回収した。
その瞬間、また体が熱くなる。
レベルアップだ。
レベルが120から125に上昇した。
俺はさらに上昇する。
塔の最上階に到達した。
そこには、広大な空間が広がっている。
雲の上の世界。
そして、その中央に一つの玉座がある。
玉座に一人の男が座っている。
いや、人間ではない。
天使だ。
背中に巨大な白い翼を持つ。
だが、その周囲には圧倒的な魔力が渦巻いている。
「よくぞここまで来た、人間よ」
天使が口を開く。
「我は天空の王、セラフィム。この塔の支配者だ」
「俺はレオン。お前を倒しに来た」
「倒す?フフフ……面白い。だが、我を倒すことはできぬ」
セラフィムが立ち上がる。
その瞬間、周囲の空気が変わる。
圧倒的な魔力。
これまで戦ってきた敵とは格が違う。
だが、俺は怯まない。
「行くぞ」
最後の戦いが始まる。




