恋愛特集♡Ⅱ(異世界恋愛編)
今日手に取ったのは、『なろう出版』で、今、大流行の異世界恋愛ジャンル。
実はここにも苦手分野が……でも、とにかく読まなくちゃ面白さも分からない。
そんなわけで瑞月さん、じっくり腰を据えながらページを開いていくのです。
♡「おままごとみたいな二人は」
https://ncode.syosetu.com/n1108ij/
作:霧島花代 様
幼い頃に決められた婚約者を持っているトビーのお話。
トビー11歳とマリーネ7歳の婚約から始まった二人。はじめは子守りなんて嫌だと思っていたトビーでしたが、意外と居心地良く過ごしていることに気付きます。もちろん、まだ『恋』にはほど遠く、一緒にいて『相手は婚約者』『大切にする人』から『落ち着く』『マリーネが喜ぶと嬉しい』というように変わったばかりの本当に可愛い二人。
このお話の良いところは、彼が『恋』に気付くまでがとても丁寧に描かれているところ。
悪役令嬢役も出てくるんですけど、こちら、今回はモブです。普段はモブと言われる端役の人にスポットが当たった、落ち着いた異世界恋愛をお求めの方におすすめです。
♡「先ほど結婚式をあげたばかりの旦那様が「お前を愛するつもりはない!」と寝室で叫んでいます。たったひとりで。」
https://ncode.syosetu.com/n1887ia
作:新 星緒 様
『たったひとりで』が気になりません? お前ってだれ?ですよね?
しかも、彼元勇者なのです。それなのに、追放されていて。追放の理由が……お顔で。
爬虫類OKの方におすすめです。
ちゃんと真面目なふたりなのです。でも、なんだかずれていて、さらにはお邪魔虫もいて。それなのに、まったく悲哀感のない……とっても面白い異世界恋愛コメディでした。
♡「水曜日のお客様 〜明るい花屋が寡黙な門衛に恋するお話〜」
https://ncode.syosetu.com/n1122id
作:久藤ナツメ 様
以前から少し気になっていたお話。異世界恋愛ですが、お仕事ものです。不器用なのに、とってもまっすぐ。そんな印象で、きゅんもあります(瑞月指標です)。すれ違いそうで、互いを思い遣る。穏やかな恋をお望みの方にお勧めします。
♡「オタ令嬢 ~伯爵令嬢デイジーは婚約破棄されたのでオタク趣味に邁進します~」
https://ncode.syosetu.com/n7261ij
作:丹空 舞さま
テンプレなんです。納得のざまぁありで。だけど、彼女が「ざまぁ」をするわけではなくて、普通に自業自得。自由になった彼女はただ単に自分の好きを追究していくんです。
彼女の場合は、絵画。それも、ちょっとやそっとのものではありません。
第三王子から謂われのない婚約破棄をされ、避暑の名目で本邸ではなく別宅へ身を寄せたデイジーでしたが、そこで、その才能を遺憾なく開花させるのです。趣味に盲目となったデイジーが完成させたのは、推し作家の作品の登場人物の一人でした。多分、その出来はコピー品と言っても遜色なかったのだと思います。
そして、その趣味がきっかけとなり、その趣味が人のためとなり、趣味友に出会い、その彼と推しについて熱く語り合います。デイジーの熱さに負けない情熱を持っている趣味友の彼との話は尽きることなく……。
自分らしく裸足で歩きつづけたデイジーのとっての素敵なシンデレラストーリーでした!
たくさんの布石もありますよ~。拾い集めてみてくださいね。
こうやって読んでいくと、苦手分野だったものの中でも、「面白いもの」が増えてくることに気付き始める瑞月さん。視線をあげるともう夕暮れ。店の扉を閉めに立ち上がると、薄暗い空に金星がとても綺麗に輝いています。星に願いをかける恋人たちもいるのかしら……。
そして、出会いって素敵だなと思うのでした。