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【野球小説】ジャイロボール魂  作者: まっさー
シーズン2 ~激闘! DreamBASEBALL ~
99/120

第38話 球団消滅 ~前編~

~ここまでのハイライト~


 僕は今季一軍に正式に昇格を果たし主に先発でこれまで初の二桁の13勝をマークしている。 チームの順位は現在4位とクライマックスシリーズ(CS)進出圏まであと少しまで迫っていた時に西村監督から僕に重要な話を持ち掛けてきて話を聞いていると球団が他球団の東京ランナーズの隠れオーナーのグレイトンに買い取られる事実を知ったのだった…



※クライマックスシリーズについて


 クライマックスシリーズ(CS)とは日本のプロ野球において各リーグのシーズン終了時に3位以上だと(日本選手権シリーズ)日本シリーズ進出をかけた大会に出場できる制度である。但しリーグ優勝チームには1勝のアドバンテージが与える。



 西村監督は深刻な顔をして僕にこう言った。


「それで君に一つ先に話しておきたいことがあって…」


「西村監督!急に暗い顔をして、話しておきたいことって何ですか?」


「実は数日前にウチの球団のオーナーとグレイトンが話しているところを見てしまって少し隠れて聞いていたら、グレイトンがウチのオーナーに『来年度からウチの東京ランナーズがこの球団を買い取ることにしたから。』って言っていた。」



「西村監督!この球団を買い取られるってつまり無くなると言うことですよね。なぜですか?どういうことですか? 」


「勝くん、落ち着いてください。まだ話の続きがありますので…それで球団のオーナーは

『それは困りますよ!確かにウチの球団は、ここ数年間最下位に終わったりしました。ですが今年は望月守の息子の望月勝投手が13勝、挙げたり狩野捕手が好プレーをしてくれたりで現在4位で3位とのゲーム差もあまり無いところまで来ているのですよ!それに何故グレイトンは、ウチの球団を買い取ろうと狙っているのですか?』


 するとグレイトンはこう言った。『何故俺がこの神戸ドリームベイスターズを買い取ろうと決めたかと言うと元選手で今年から一軍の監督になった西村に君も知っているとは思うが、野手だった西村にデッドボールをわざとじゃなくて当ててしまった。


 その時、自分はすごく反省した。何故あのときに当てるつもりは全くなかったのに制球力コントロールが乱れて右腕に当ててしまったのだろう…でも申し訳ないな。って…』




『だけどそれから数年後、西村は引退してしまった…


幸い俺は、わざとじゃなかったから罪には問われなかったけど新聞の記事とかを見れば【死球男】や 【死球ピッチャー】【ノーコンピッチャー】 って見出しに書かれたりそれだけならまだ我慢ができた。酷い週刊誌には 【悪魔のジャイロボーラー 】って表紙に自分の写真と一緒にしかも大きく書かれたりしてすごく傷ついて腹がたったしそれから俺は西村も含めてドリームベイスターズを丸ごといつか自分がオーナーになって、買い取ったろうって決めたんだ。

全てはその時の復讐の為にな!』




すると球団のオーナーはグレイトンにこう言った。


『確かにいろいろ新聞や週刊誌に酷いことを書かれて辛くて、さらに決め球のジャイロボールまで悪いように書かれて心に傷ついた気持ちは分かります。ですが今は、その辛いグレイトンさんの過去を塗り替えてくれる可能性が高い、勝投手が今、ウチにいます。ですのでもう少し様子を見てもらえないでしょうか!?』



『俺はこのままじゃ勝くんも将来のことを考えると危ないと思いますし、それに俺がこの球団を買い取れば一球団消滅してスッキリしますよ! 』



『この球団は今年で創立40年を向かえ色々な歴史が刻まれていますし、それに僕はグレイトンさんの考えには同意しません。』


『それなら駆け引きをしましょう。今シーズン、君たちのチームがウチの東京ランナーズより順位が上回れば買い取ることは諦めましょう。しかし反対にウチのチームが君たちのチームより順位が上回れば強制的に同意とみなし買い取ります!もちろんポストシーズンのクライマックスシリーズも含めますが 』



『いいでしょう!分かりました!その代わり僕たちが東京ランナーズよりクライマックスシリーズを含めて順位が上回れば強制的に買い取ることは約束通り拒否させていただきますからね! 』


って話が長くなってしまったけどそういうことになってしまったんだ。」


 そして僕は不安な顔で西村監督にこう言った。


「それって優勝しないとこの球団は消滅しますって言われているようなものじゃないですか? 」


「確かに勝くんの言っていることはあってるね!東京ランナーズは今、4年連続でリーグ優勝しているからなぁ。今年も現在1位でウチのチームとは10.5ゲーム差もあるからね。でも今のこのチームなら大丈夫だよ!」



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