第37話 監督の過去と外国人ジャイロボーラー ~後編~
「医師からは『リハビリを含めたら3年くらいは、見ておかないとダメだよ。』って言われて自分はその3年間毎日治療したりリハビリして必ず一軍の舞台に戻ってこれるよう頑張りますのでお願いします。って球団側に話したけど球団側は1年ならともかく3年は年齢も考えて待てない。と言われ、かなり時間をかけて悩んだ結果自分は選手を引退することを右腕を痛めた翌年の11月に決めて引退したんだ。」
「そうだったんですか…かなり辛いですね。でもそれってデッドボールを与えた外国人選手が悪いですよね…」
「確かに勝の言うようにそれ以来自分は引退することに結果的になってしまったからデッドボールを与えた外国人選手が悪いって思ってくれているファンは、たくさんいてくれた。気持ちはすごく自分は嬉しかった。でも残念ながら、わざと自分の右腕に当てられた訳じゃないから結果的に罪には問われないらしいのだ。」
「そうなんですか…そう考えるとプロ野球の世界って良いことばかりじゃないんですね。」
「そうだな。まぁ…何事でもそうだけど賛成やすごいって思ってくれる方もいたら反対つまり批判する人もいるからな…」
「少し前に西村監督の現役時代の特集本が売ってあってその本に書いてあったのですが通算14年間で1500安打ってすごいですね!」
「自分はすごくないよ!確かに一度打率3割9分残して首位打者と、ヒット数201安打で最多安打と同時受賞したことあるけどぜんぜんだよ!2000本安打を打っている選手もたくさんいるからね。
そう言えばまだ話の続きがあってそれから自分が引退してから対戦したジャイロボールを投げた外国人投手が結構マスコミなどから言われたりして4年後くらいに辞めて今、東京ランナーズのオーナーをしているんだ 」
「そうなんですか。でもブラックリー・グレイトンさんが東京ランナーズのオーナーをしている話を聞いたことがないのですが…僕の情報不足なのでしょうか!?」
「君の情報不足じゃない。その理由は東京ランナーズの名義人は田原 祐たすくになっているからなぁ」
僕は、疑問になったので西村監督に聞いてみることにした。「なぜ田原さんの名義になっているのですか?」
すると西村監督は、こう語り始める。
「それはブラックリー・グレイトンが東京ランナーズのオーナーをしていることが世間に判明するとマスコミから騒がれてしまうからなぁ。それで隠しているんだ。球団が極秘でオーナーとして採用した理由は、よくわからないしグレイトンが何を考えているのかは分からないけどな…」
「そうなんですか。いろいろ東京ランナーズにも事情があるんですね…」
それで君に一つ先に話しておきたいことがあって…」
「西村監督!急に暗い顔をして、話しておきたいことって何ですか?」
「実は数日前にウチの球団のオーナーとグレイトンが話しているところを見てしまって少し隠れて聞いていたら、グレイトンがウチのオーナーに『来年度からウチの東京ランナーズがこの球団を買い取ることにしたから。』って言っていた。」
「西村監督!この球団を買い取られるってつまり無くなると言うことですよね。なぜですか?どういうことですか? 」
「勝くん、落ち着いてください。まだ話の続きがありますので…」
こうして神戸ドリームベイスターズの球団は廃団のピンチになったのだった。
果たしてどうなるのか!?次回、真相にさらに迫る!




