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【野球小説】ジャイロボール魂  作者: まっさー
シーズン2 ~激闘! DreamBASEBALL ~
95/120

第34話 僕たちの過去と現在 ~前編~

 プロ野球交流戦開幕戦「神戸ドリームベイスターズ対北海道ゴールデンドックス」の試合は9回表2アウトまで僕は、無失点に抑えプロ初完封勝利まであとアウト1つについに迫った。


 そして僕は、田原選手に対して初球ストレートを投げるとキレイに打ち返されレフト前ヒットになった。


「甘く入ってしまったか…」




 ベンチで見ていた西村監督は険しい表情をしていたが監督はブルペン(投球練習場)に連絡を入れることを考えたが続投させることを決意した。


 そして僕は、次の打者に初球内角低めストレートを投げると打者は打つがピッチャーゴロとなり僕は、一塁サンチェス選手に送球しアウトになりそれからサンチェスは2塁に送球し判定はアウトになり結果ダブルプレーで試合終了になった。



(アウト!ゲームセット!!)


実況:「試合終了!神戸ドリームベイスターズ望月勝投手プロ初完封勝利を果たしました!チームとしては新人選手が完封勝利を果たしたのは西村監督以来約 28年ぶりの快挙です!」


 すると相手チームの監督は「送りバントの指示を出そうと考えたのだが送りバントが上手い選手が現在いなかったからな…」とつぶやいた。


 僕がベンチに戻るとお父さんが「プロ初完封おめでとう!!よく頑張った!」と言ってくれた。


「お父さん!!ありがとう♪西村監督以来の新人プロ初完封勝利らしいよ!」


「なぜですか?お父さんは新人の時から活躍していたと思うけど…」


「確かにプロ一年目から11勝で二桁勝利はしたけど完封勝利は3年目だったな!!」





「そうだったんだ!うん?でも西村監督って確か現役の頃って野手と聞いていますが…」


「西村監督はプロに入って最初の3年間投手だったんだよ。ただ2年目と3年目の時に極度な不調に苦しまれて高校1年まで野手をメインでしていたこともあって野手転向されたらしい。」


「そうだったんだ。 僕も夢みたいだよ!でも白山選手が心配だな!」


 すると西村監督が「今、連絡があって3日ほど休めば復帰できる程度らしいから安心しろ。」と言ってくれた。


「なら良かったです!もし今シーズンは厳しいくらいのケガの度合いだったらどうしようかと思いました!」


 すると少し緊急取材を受けていた狩野捕手がベンチに戻ってきた。「プロ初完封勝利おめでとう!!お疲れ様です。」




「ありがとう!!そう言えばなぜいきなり狩野捕手に取材が来たの!?」


「僕もいきなり来られてビックリしたんだけど本当は勝くんに取材だったらしいよ!!」


「あっ!そう言えば僕が完封勝利してベンチに戻ろうとしたら取材をしたいって複数の記者の人がいきなりきたから僕は、『今はチームのみんなと喜びたいので今日はすいません』って話したな…ごめんなさい。」





「謝らなくて良いよ!僕がちょっと歩くのが遅かっただけだから!」


 するとサンチェス選手もゆっくり戻ってきて「勝!あとでサイダーかけしような♪」と言ってきた。


「サンチェス選手!気持ちは嬉しいのですがそのサイダーかけができるほどのサイダーはないと思うのですが…」



「ダイジョウブだよ!俺の友達が今、この近くでファミレスのオーナーをやっていて今日はいつもよりサイダーを多めに間違えて注文してしまったみたいでたくさんあるから!」


「そうなんですか!!」


「今からさっそく連絡入れてくるから少しマッテテネ♪」


「はい…分かりました!」


 僕は、少し気になることがあるのでサンチェス選手が戻ってくるまで少し岩手ゴールデンドックスのロッカールームに行ってみることにした。

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