第10話 彼女の入団テスト ~後編〜
そして二球目は高めにストレートを投げるが打者は見送り判定はボールになった。
三球目は真ん中にストレートを勢いよく投げると打者は空振りし球速を見ると154㌔を計測した。
「154㌔?お父さんこんな速い球投げたところ見たことないよ!」と原松さんはビックリする。
「かなり練習を積み重ねたんだろうな!!」
そして四球目内角低めに決め球のカーブを低めに投げると打者は空振りしたためクリアになった。
(ストライク!!バッターアウト!)
「やったぜ!」と雄叫びをあげた。
「お父さんすごくよかったよ!」
「唯、ありがとう!望月くんもわざわざ来てくれてありがとうございます!!春季キャンプ中に心配させてすいませんでした。」
「いえいえ!謝らなくて良いですよ!僕が気になってやって来ただけなので。」
「どうか娘のテストも見守ってあげてください!!」
「もちろんです。分かりました!!」
そしていよいよ唯ちゃんの出番が回ってきたのですが手にすごい汗をかいていたので僕は声をかけた。
「リラックスして!唯ちゃん!!大丈夫だから!」
「勝くん…不安だよ~!一回しかないチャンスだよ!もしダメだったらって考えると手と腕に力が入らなくなってしまって…」
「とりあえず深呼吸して!」
そして唯ちゃんはゆっくりと深呼吸をするが状態は良くならない。
「僕はいったいどうしたら力になってあげられるのかな?」
そして僕は、「唯ちゃん少し僕の方を向いてくれるかな?」と言いほっぺに軽くキスをした。
すると唯ちゃんは顔を真っ赤にするが「ありがとう!勝くん!私頑張るよ!」と元気を取り戻し打席にだった。
そして初球いきなり150㌔超えの真ん中ストレートを豪快にバットで勢い良く打球を飛ばした。
(カキーン!!)
そして打球はスタンドに入りホームランになったのです。それをみていた他の観客とコーチやオーナーは唖然とした
そしてオーナーがつぶやいた「こりゃ怪物パワーヒッターだな!!」
「勝くん!応援してくれてありがとう!ホームラン打ったよ!自分でも信じられないパワーを感じたよ!勝くんの魂が私の体の中に注入されたからかな♪」
「そんなことないと思うよ!唯ちゃんが一生懸命頑張ったからだよ。」
すると原松さんのお父さんが「まさかトライアウトでラブシーンが見れるなんて思ってもいなかったよ!」と笑いながら言った。
「いえ…僕はそんなつもりは、なかったのですがどうしたら良いのか分からなくて…」
「私もそんなつもりはなかったんだよ!お父さん!!」
そして僕と唯ちゃんはなんだかお互いのことが急に恥ずかしくなってきたのか顔が赤くなる。
「しかし唯も良い彼氏をもったもんだな!!お父さん安心するよ。」
「お父さん別に私と望月くんは彼氏彼女関係なんかじゃないよ!ただ選手とマネージャーの関係だから。」
「じゃ今、お互い彼氏彼女になったと言うわけだね!」と笑いながら言った。
「お父さん!!私たち違いますよ!」
僕は恥ずかしいのを誤魔化すため「これで2次テストに進出ですね!」と言った。
「そうだな!!まだ確定ではないけどな。」
「私もお父さんも大丈夫だよ」と唯ちゃんはお父さんに声をかけたのです。
「そうだな!!ありがとう!!」
それからテストの結果発表が行われ見事親子で合格し二次テスト進出が決まった。
「合格おめでとうございます!!」
「ありがとうございます!!望月さんのおかげです!まだ二次テストもありますが自分と娘の応援よろしくお願いします。」
「もちろんさせていただきます!!」
「私もお父さんと同じで勝くんのおかげだよ!」
唯ちゃんはすごく可愛い笑顔で言った。




