第49話 魂を込めて ~最終回スペシャルpart1~
僕は、チームを守るため一軍との壮行試合を行うことになり7回裏僕の打順が回って来たが惜しくも飛距離が伸びずアウトになり次の打者も三振に倒れスリーアウトチェンジで2対3と1点ビハインドで試合は8回に進んでいく。
実況:「ここまで望月投手の球数は91球でもうすぐで100球に近づいてきているが大丈夫でしょうか?」
僕は.最初の打者に初球真ん中ジャイロボールを投げると打者は空振りした。
(ストライク!!)
2球目僕は、ストレートを投げると打者に打たれるがファウルになり、3球目内角高めにストレートを投げると打者はまた打ってくるがファウルになった。
僕は、4球目少し高めの位置にジャイロナックルを全力で投げた。
(痛っ!)
(ストライク!!バッターアウト!)
打者は空振りしたため三振になった。
しかしボールを勢いよく投げたせいなのか分からないが右肩に痛みがきた。
すると狩野捕手が僕のところに駆けつけた。
「望月!!大丈夫か?」
「ありがとう!大丈夫だよ!少し肩を捻っただけたから」
実況:「どうしたのでしょうか?少し望月投手が投球した時に痛そうな表情をしていましたが」
「肩が痛いのじゃないか?」
「大丈夫だよ!」
「分かった!!もし望月くんの体の状態が良くないと僕が判断した時はタイムをかけて西村監督に言うからね」
「分かりました!!ありがとうございます!!」
それから狩野捕手は戻って行った。
西村監督が「何か望月くんの状態に何かあったのかな?原松さん!」とつぶやいた。
「私も不安なんですよね…でも狩野捕手が守備位置に戻って行ったところを見ると大丈夫なんだと思いますよ!」
「確かに原松さんの言うとおりだな!!キャッチャーはピッチャーの状態をサポートするのも役目のひとつだからな」
そして試合は再開し僕は、次の打者に低めのストレートを投げると打者は打ってくるがファウルになった。
(ファウル!)
しかしこの時原松さんは望月投手の状態が良くないことに勘づき始めた。
「いや.おかしいなぁ。スピードが142㌔になってる。確かに球数も96球になっているとはいえ」
2球目僕は、ジャイロボールを内角低めに投げようとするがボールは、ボールゾーンにボールが飛んでいき打者が振らなかったため判断もボールになった。
僕は、心の中で「おかしいなぁ…全力で投げようとすると右肩に痛みがくるなぁ。コントロールも良くないし」と思った。
それから僕は、2球とも低めに投げようとするが違う方向にボールが飛んでいきカウントは3ボールとなり球数も99球になり次で100球目になる。
(シュッ!!)
(ボール!!フォアボール!!)
実況の人も心配そうにこう言う。「やはり右肩に痛みがあるのでしょうか?フォアボールです」
さすがに狩野捕手もしびれを切らし西村監督と原松さんも僕のマウンドに駆けつけてくる。
「望月くん。少し右肩触らせてくれるかな?」
「狩野選手!!ですがまだ控えの投手の準備が出来ていないのでは」
「7回裏からブルペンに二人の投手が練習していたのはさっき望月くんがベンチで休憩していた時に知ってるでしょ!?」
「はい…ブルペンで選手投球練習したことは知ってました。ごめんなさい!」
狩野捕手が僕の右肩を触ったのです。「痛いっ!」
「これは大丈夫じゃないよ!今すぐピッチャー交代ですよね!?西村監督!!」
「狩野の言うとおりだ!早くマウンド降りて手当てしてもらわないと危ないよ!」