第44話 ついに一軍との壮行試合 ~後編~
僕がベンチで試合の準備をするとお父さんがやって来た。
「勝本当に大丈夫か?お父さんもサンチェス選手は悪くないと思うね。だがいきなり中野監督の采配が間違っているからってルーキー(新人)の勝が一軍と壮行試合と言うのは厳しい話だと思うけど無理だけはしないようになっ!応援してるから!!」
「ありがとう!お父さん!!確かに自分でもむちゃなことに挑もうとしていることは分かってるけど、サンチェス選手と西村監督を守りたいから頑張るよ!」
そして僕は、マウンドに向かう。
一方一軍サイドの中野監督は、「必ずこの試合勝って俺の采配が正しいことを証明するんだ!!」と強く言った。
1回表の一軍の攻撃は1番ショート植松から始まる。
実況「さあ!いよいよプレイボールです。注目の望月投手の立ち上がりはどうでしょうか?」
そして僕は、初球真ん中にストレートを投げた。
(シュッ!!)
打者は初球真ん中ストレートを勢い良くスイングするが空振りした。
(ストライク!!)
実況「なんと初球からスピードは152㌔をマークしました!!」
するとキャッチャーの狩野選手がこう思った。
「普通のストレートとはいえどこでこんな短期間で速球を投げれるようになったんだ!? 」
植松選手は「短期間でメジャー級のストレート出してくるとは、ビックリだな」 と心の中で思った。
そして2球目は内角低めにジャイロボールをなげ3球目内角高めにストレートをなげると打者はいずれも空振りし3球三振となった。
(ストライク!!バッターアウト!!)
実況:「三球三振!3球とも150㌔超えをいきなり望月投手連発です。打者は手も足も出ませんでした!!」
そして次の打者に僕は、初球外角高めにストレートを投げると際どい判定でボールとなった。
2球目内角高めにストレートを投げると打者は打ってくるが打球はレフト方向に飛んで行き末原選手がキャッチしたのでアウトになった。
そして3人目の打者に僕は初球ストレートを少し内角低めに投げると打たれるがキャッチャーフライになり狩野選手がキャッチしアウトになりスリーアウトチェンジになった。
実況:「1回表一軍の攻撃は望月投手の豪速球で3人で終わらせました!!」
そして僕がベンチに戻ると西村監督がこう言った。「いいピッチングだったよ。無理だけはしないようにね!!」
「ありがとうございます!ですがまだ8イニング残ってますので頑張ります」
「しかしビックリしたよ!いきなり152㌔をマークするなんて…でも後半のことも考えて序盤(最初)から飛ばしすぎたら危ないからスタミナのことも間で考えるようにした方がいいよ!
「分かりました!!監督.飛ばしすぎに気をつけます」
実況:「試合は1回裏二軍の攻撃にこれから入っていきます。1番ショートの新垣選手が打席に立ちます」
僕は、西村監督にこう言った。「一軍の先発は変化球のキレが良いと評判らしいのですが」
「そうだな。制球力つまりコントロールが良くないから成績こそは良くないが特にフォークボールが決め球で調子が良いときは1試合で8奪三振もとれた試合があるからな」
「そうなんですか…油断禁物と言うわけですね」
「そうだな…特に今回の試合は80球と言う球数制限があるからな!」
そして1番の新垣選手は、初球スライダーをなんとか打つが判定はファウルになったのです。
続く2球目低めのストレートを新垣選手は打球を捉えるがファーストゴロになりアウトになった。
2番センター青山選手は初球内角低めのストレートを空振りした。
2球目外角低めのカーブと3球目のフォークを空振りした。
(ストライク!!バッターアウト!!)
続く3番サードの大島選手が初球内角低めのフォークの打球を捉えるがレフトフライとなりスリーアウトチェンジになった。
(アウト!スリーアウトチェンジ!」
するとベンチに戻ってくると青山選手がいきなり「すいませんでした…打てなくて!!」と言って来た。
「謝らないでください!!青山さんは悪くないですよ!」
「ですが…早い段階で1点をとっておかないと望月投手が」
「僕のことを気にしてくれてありがとうございます!!ですがそれにまだ打席は最低も2打席回ってきますからその時に頑張ってください。」
「望月くん…ありがとうございます!!」
それから僕は2回も マウンドに上がり4番の浅村選手を筆頭に三者凡退に抑えた。
そしていよいよ試合は2回裏の僕たちの攻撃に入りサンチェス選手が打席に立ってゆく。
僕は、サンチェス選手に「頑張ってください!!」とエールをおくった。
「意地でもこのパワーで打ってくるよ!」
こうして本当の試合は今から幕を開ける。




