第23話 厳しい現実 ~前編~
僕は、育成から二軍に昇格を果たし家賃の都合上で原松コーチ兼マネージャーと一緒に寮で住むことになり新たな変化球を習得するため投球練習をしていた。
すると「ジャイロナックル」という魔球を投げれるようになってきたのですが、しかしその一方で僕の「0円契約」が日本のプロ野球協会でまだ正式に認められていないことについて僕は、頭を抱えている。
「僕は、どうしたらいいのですか?監督」
「そうだな…年俸を出してもらうしかないよね…とにかくオーナーの部屋に行こう」
「でも出してくれなかったらどうするのですか?」
「それはないよ!お父さんが一軍で活躍しているからオーナーは出してくれるよ」
「ありがとう!お父さん」
それから僕は、契約更改などもされている球団のオーナー室に行った。
「失礼します!望月 勝です」
「おっ!親子揃ってますね!それに西村監督までどうしたのですか?」
「実は、プロ野球協会で僕の0円契約が正式に認められないと聞いたのですがオーナーさんが話をプロ野球協会にしておきますね!と言ってくれたと思うのですが」
確かに俺は勝くんにプロ野球協会にも話をしておくと言ったのでその後にプロ野球協会に連絡したが、協会側がこう言った。『それはいくらオーナーの人から言われてもプロ野球という組織上0円契約は認めるわけにはいきませんね』
俺はこう話す。『ですがウチの球団はご存じのとおりチームはここ数年最下位で強力な外国人選手の補強もここ数年はお金の都合上で出来ていません!むしろ赤字なんですよ!』
するとプロ野球協会側は『その事実は、わたくしたちも知ってますがそこは球団側の責任ですし、あなたは以前問題を起こしたんですからそんなこと知りません』って言われたから俺は『もう結構です!』と言って戸を閉めたんです」
お父さんがオーナーにこう言った。「オーナー!なら僕の年俸を最低限までカットしてください!そしたら息子は残留出来ますよね?」
「望月投手いや…お父さんの気持ちはすごく分かりますが好成績が出ている以上これ以上年俸を減らすわけには、いきません!その理由は仮に本当にお父さんが良いと思ってもプロ野球協会の選手年俸減額規定により出来ませんね」.
するとお父さんはこう言う。「そうなんですか…それじゃ僕が引退します!それなら大丈夫ですよね!」
「お父さん辞めないでよ!僕の自慢のお父さんだし今年もいい年齢いっているのに10登板で7勝して防御率1.50ってすごいよ!それに僕の分まで頑張って!そうじゃないと僕のお父さんがまだまだ出来るのにプロ野球じゃなくなるのは悲しいよ」
「そうだったんですか…では僕は、この球団を辞めます」
「望月くん!そんな軽々しく言わなくても」
「西村監督!決して軽々しく言ってません!むしろ最初から出来ない契約だったようですしオーナーさんは、出きる限りの話はプロ野球協会側にしてくださったみたいですし、球団が現在赤字なんだったら僕が正式契約となると余計に球団の赤字が増すだけですし」




