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【野球小説】ジャイロボール魂  作者: まっさー
シーズン2 ~激闘! DreamBASEBALL ~
115/120

第54話 最後のジャイロボール ~最終回スペシャルpart2〜

 そして僕は、マウンドに上がり10球ほど軽く練習した。


 試合は7回裏二人目の打者、長浜選手が打席にたつ。


 初球低めにストレートを投げると打者は空振りした!


(ストライク!)


 球速を見るといきなりそこには「159㌔」と大きく表示された。


 球場全体がこのときすごい沸き始めた。


「入院患者だとは絶対信じてくれない恐ろしい球速だな…」


「何かの間違えじゃないの?」



 球場の責任者が慌ててスピードガンを確認してみるがスピードガンは正常であることが確認され審判の手が大きく上がる!


 目の前で見ていた狩野捕手はすごすぎて言葉が出なかった。


 そして2球目際どいところにカットボールを投げたつもりが大きく外れてしまい軽く打者の腕にボールが当たってしまいデットボールになる。


 ベンチで見ている西村監督は心配そうな表情で勝を見つめている。



 そして3人目の打者を迎え初球、内角高めに勢い良くストレートを投げると打者は強く振り打つが大きく打球を詰まらせ一塁に入っているサンチェス選手がボールを自ら取りにいきアウトにした!


 その間に一塁ランナーは二塁に進む。


 ここでランナーズの監督は代打に終盤こそ不調だったが今季打率3割7分、15本塁打の首位打者の幕野内まくのうちを起用してくる。


 初球インコースギリギリにカットボールを投げるがボール2個分くらい外れてしまい判断はボールになった。



 2球目外角高めに狩野捕手はジャイロナックルを要求してきたので投げるがうまく決まらず今度は大きくボール4個分くらい外れてしまい2ボールになった。


 3球目今度はカットボールを真ん中に投げようと思いなげる。


(シュッ!!)


 打者は振りそうになったがバットを上手く止めボールは惜しくもボール半分くらい外れてしまい3ボールになった。


 僕は、もう一度カットボールを真ん中に投げようと思いなげるが大きく高めに浮いてしまいフォアボールで1アウト1、2塁のピンチを招いてしまう。


 西村監督は交代をさせた方が良いのか深刻に悩み始めた。


「やっぱり今の勝にはどう考えても厳しいよな…球速はすごく良いんだけどな。」


 ここで守備をしていたチームメイトが集まってきてくれる。


 狩野捕手がまずこう言った。


「僕が上手くサインを遅れないからこうなってしまった。ごめんなさい!」


「狩野は悪くないよ!僕が変化球を上手く決めれないから…」

 すると原松さんがこう言ってきた。


「変化球が決まらないならストレートで勝負してみたらいいんじゃないかな?」



「でも仮にコースを変えて投げてもいくら150㌔を超えてもまだ7回だし打者もストレート一本だと絞れやすくなるし…打たれてるよ!」


「悔いのない投球をするのであれば私はストレートで全力勝負の方が仮に負けてしまってもまわりの選手やファンも誰も責めないと思うよ。さっきも守備位置にたっていたけどストレートの時はすごい歓声が聞こえていたよ!今、ドリームベイスターズのファンは勝くんの豪速球ストレートに注目している気がする。」




「そんなことないだろう!僕たちが球団を守ってくれるかをファンは見ていると思うよ。」


「果たしてどうかな?私はストレート勝負している勝くんが一番かっこいいと思う!」


 すると一塁のサンチェス選手がこう言った。


「俺も原松さんと同じで魅力あるストレートをファンは観に来てくれていると思う。確かに変化球と混ぜたり投げ分けることも大切だと思う。 だけど勝は元気じゃないんだよ!僕たちは仮にこのドリームベイスターズを守れたとしても勝と一緒にこれから野球が出来なくなる方が悲しい…」

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