第53話 最後のジャイロボール ~最終回スペシャルpart1〜
~ここまでのイッキ見ハイライト~
「西村監督!この球団を買い取られるってつまり無くなると言うことですよね。なぜですか?どういうことですか?」
「勝くん、落ち着いてください。まだ話の続きがありますので…それで球団のオーナーは
『それは困りますよ!確かにウチの球団は、ここ数年間最下位に終わったりしました。ですが今年は望月守の息子の望月勝投手が13勝、挙げたり狩野捕手が好プレーをしてくれたりで現在4位で3位とのゲーム差もあまり無いところまで来ているのですよ!それに何故グレイトンは、ウチの球団を買い取ろうと狙っているのですか?』
するとグレイトンはこう言った。『何故俺がこの神戸ドリームベイスターズを買い取ろうと決めたかと言うと元選手で今年から一軍の監督になった西村に君も知っているとは思うが、野手だった西村にデッドボールをわざとじゃなくて当ててしまった。
その時、自分はすごく反省した。何故あのときに当てるつもりは全くなかったのに制球力コントロールが乱れて右腕に当ててしまったのだろう…でも申し訳ないな。って…』
『だけどそれから数年後、西村は引退してしまった…。幸い俺は、わざとじゃなかったから罪には問われなかったけど新聞の記事とかを見れば【死球男】や 【死球ピッチャー】【ノーコンピッチャー】 って見出しに書かれたりそれだけならまだ我慢ができた。酷い週刊誌には 【悪魔のジャイロボーラー 】って表紙に自分の写真と一緒にしかも大きく書かれたりしてすごく腹がたったしそれから俺は西村も含めてドリームベイスターズを丸ごといつか自分がオーナーになって、買い取ったろうって決めたんだ。全ては復讐の為にな!』
『それなら駆け引きをしましょう。今シーズン、君たちのチームがウチの東京ランナーズより順位が上回れば買い取ることは諦めましょう。しかし反対にウチのチームが君たちのチームより順位が上回れば強制的に同意とみなし買い取ります!もちろんクライマックスシリーズも含めますが。』
「ウッ…」
捕手の狩野捕手が真っ先に走ってくるとチームメイトも慌てて駆けつけてきてくれ西村監督が救急車を今すぐ呼ぶようにコーチに連絡をする。
すると狩野捕手がすごく心配そうに一言大声で叫んだ!
「勝!大丈夫か!?しっかりしてくれ!今、救急車を西村監督が呼んでいるから。」
実況:「望月投手大丈夫でしょうか!?折れたバットの破片が心臓の辺りに直撃してしまいました!」
初球、際どいところにストレートを豪は投げると打者は、快音を響かせ強くものすごい勢いで打球を飛ばしてくる。
実況の人もその打球を見守った。
「住吉の打球は、ものすごい勢いでスタンドに飛んでいきます!これは飛距離は十分です。入りました!ホームランです。ランナーズに大きな大きな貴重な一点が7回に入ります!」
豪投手は、すごく悔しそうな表情を露にした。
そしてランナーズの住吉は本塁に戻ってきて貴重な1点の先制点を挙げた。
「一体、なんですか?」
「今、勝がこの球場に来ているんです。」
「そんなバカな!勝は入院して治療を受けているはずだ!」
「嘘じゃありませんよ!本当です!」
すると僕がついにベンチに到着した。
「嘘じゃありませんよ!西村監督!」
「勝!なぜ来たんだ!入院中なんだからゆっくり病院で寝ていてください!」
「僕も最初はテレビでおとなしく見ていました。ですがランナーズの先発は、ブラックリー投手でウチの打線はノーヒットだったので気になって我慢できなくなったので来てしまいました。」
「投げさせてください!って言うんじゃないだろうな!」
「お願いです!僕はプロ野球選手になりたいって強く思い今まで頑張ってきたつもりです。確かに中卒で当時16歳だったけど緊急入団テストでこんな未熟者な僕を入れてくださって本当に言葉では表現できないくらい嬉しかった!僕にとってこの球団はファミリーだと思っています!例えこれで野球が出来なくなっても例え死んでしまったとしても僕は、構いませんし後悔は絶対しません!みんなでここまで頑張ってきたチームだからこそ守り抜きたいんです。どうか投げさせてください!」
すると球場で観戦していたランナーズの隠れオーナー、グレイトンはこの光景を目にした時こうつぶやいた。
「なぜ、そこまでマウンドに上がるんだ?オーナーか西村が無茶な起用でもさせてきたのか?いや…そんなことは間違ってもしてこないよな。としたら…勝本人がマウンドに上がることを希望したのか?まぁー理由が何しろそんな状態ではますますドリームベイスターズは不利になるだろう。ゲームセットの瞬間が楽しみだ!」
いよいよ勝が命がけの最後のマウンドに上がっていく!