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欲しいものは おとこ

作者: キリマンジャロ

Hoshiimonoha otoko


 体の関係はいらない。わたしは男が欲しい。猛烈に欲しい。だけど体の関係はいらない。

 精神的な恋愛がしたい。体の触れ合いはいらない。手さえつながなくていい。

 だから、私はいつもアイドルとか、ドラマの俳優とかに恋をする。

 彼らと手をつなぐことはないし、体の触れ合いもない。

 なんで、それでいいのかって?

 私は自分の体は誰にも渡したくないから。

 なんで、私は自分の体を渡したくないって?

 それは体のどこにも傷をつけられたくない。

 他人の唾液が自分の領域につくのさえ嫌だ。

 なのに私は男が欲しい。

 男が好きになりたい。自由に好きになりたい。

 


 神様、いるんですか?

 私は愛してもいいんですか?

 愛されたくはないんです。

 心の中の一方通行でいいんです。



 今はとある俳優に恋をしている。

 彼の世界が好き。

 彼の生き様が好き。

 でも、きっと彼には恋人がいたりもするだろうし、結婚もしていくだろう。

 事実、これまで好きになった男たちはみんな結婚していった。


 私は、いつも、いつも、いつだって彼らにお金を払う方だった。

 雑誌を買う、本を買う、コンサートへ行く、イベントへ行く。

 彼らからもらうのは、笑顔。それだけ。

 笑顔をみることが、私の幸せ。

 その笑顔のために、金を払い続けた。


 そして彼らは結婚していく。

 彼らに金を落とすだけ落として、私は彼らから卒業していく。

 そしてまた新しい男を探す。

 そんなの子供じみていると思う?

 少女の頃から永遠に精神年齢が成長していないと思う?

 私はそうは思わない。

 こんな恋のかたちがあったっていいじゃない。



 見返りはけっこう。

 だから私は一般人とは絶対に恋愛しない。

 絶対に手に入らない男に狙いを定める。

 この男はどんなに愛しても絶対に私のものにはならないに決まってる。

 ホストにも手は出さない。

 ホストは距離が近すぎる。

 だからホスト遊びはしない。

 絶対距離。

 これ以上は近づけない。そんな距離がある男がいい。



 男からみたら、私みたいな人間はとても都合がいい絶好の女じゃないか。

 ストーカーはしないし、しつこくしないし、だまって金だけ落としていく。

 それでいい。



 でも、その男が結婚したり、熱愛発覚したとたんに、手を切る。

 私は結構潔いところがある。

 あ、おんながいたの。ふうん。お幸せに。さよなら。

 これでおしまい。



 男が欲しいの。体の触れ合いはいらない。精神的な恋がしたいの。

 ねえ?

 今終わったばっかりの私の恋に

 早く次の男が現れないかなあ。



 神様?いるの?

 次はどんな男に恋すればいいのか教えてよ。



欲しいものはおとこ 終わり。


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