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18 日誌


 日誌、なのかな。



『我々教団は、迫害から逃れ新たなる時代を目指して全員で未来へと脱出することを決めた』


 ほう。



『教義に基づき、施設内では生まれもった体以外の余計な能力は『黒球神』の力で封印されることとする』


 ほほう。



『私以外に、選ばれた『特別』な人間はいなかったようだ。 例え私ひとりであろうと必ずや未来へと我らが教義を届けて見せよう』


 ……ぼっちかよ。



『あの魔導具技師の仕事は完璧だった。 わたしの力と持ち込んだ道具では『黒球神』は破壊出来なかった。 体を鍛える時間はあるがもう破壊出来そうな武器が無い。 何か方法を考えねば』


 ほうほう。



『だれかたすけて』


 終わり、と。




 つまり、ここは大昔のイかれた教祖様が作った隔離シェルターで、脱出するには黒い球をぶっ壊せ、と。



 良いね、分かりやすくてさ。


 脳筋槍使い向けのクエストだったよ。




 ふたりに今すぐ脱出するよって言ったら、手繋ぎしやがりましたよ。


 私それ知ってる!


 そうやって指を絡ませ合うのって『恋人繋ぎ』って言うんだよって、



 あーもぅ、早くこっから出ようぜ。



 構えるはアリシエラさん謹製の絶対金属の長槍。


 呼ぶ時に長いんで、これからお前は『絶金』だ。



「ふーっ」



 視界の端にちらちら見えるアレなカップルへのやり場のない怒りを穂先に集中させてっ、



「ぬんっ」



 あらやだ、気合いを入れ過ぎて脳の血管でも切れたのかしら。



 目の前が真っ黒。



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